

この記事の内容は、以下のような人を対象にしています。
・「思いどおりにいかない状況」の乗り越え方を知りたいと思っている人。
はじめに:「思いどおりにいかない状況」を乗り越えるためには?

今日中にこの仕事を終わらせたかったのに、急な保護者対応が発生したよ。

補助金申請の準備をしていたのに、今年から要件が変わっちゃったよ。準備しなおしだ。
こんな経験、皆さんもありませんか。
私立学校事務員の仕事は、多くの人の想像とは異なり、計画どおりに進まない場面が多い職種です。
冒頭のセリフのように、今日中に終わらせたい業務があっても、急な保護者対応が入ったり、補助金の要件が突然変わって準備をやり直したりと、予想外の出来事が日常的に起こります。

静まり返った部屋で黙々と作業していると思っていたら大間違いですよ。
そして「今日も予定どおりにいかなかった・・・」と疲労感いっぱいで帰路につく。
私もこれまでの二十数年の事務員歴の中で、幾度となくそんな経験を味わってきました。
そんな状況にどうして陥ってしまうのか。
自分の経験を思い返してみると、以下のような原因があるように感じています。
- 自分の思いどおりにうまくことを前提に仕事を進めてしまう習慣がついている。
- 他人の行動や偶然の出来事など自分でコントロールできないことに執着しすぎている。

もちろん事務員の仕事の特性という面もありますけどね。
では、どうすればこの状況を乗り越えられるのでしょうか。
ポイントは、自分にはどうにもできない外的要因に目を向けるのではなく、「自分の受け止め方と対応力」を育てることです。
そのために必要なのが、以下の3つの力だと私は考えています。
- 臨機応変力
- 想像力
- メンタル力
そこでこの記事では、「思いどおりにいかない状況」をどう乗り越えていくかを解説した書籍から、これら3つの力を養うための方法を紹介します。
この3つの力が身につくと、あらかじめ想定外の事態が発生することを予測した行動がとれるようになります。
また、実際に思いどおりにいかない状況に直面した場合にも素早く次の一歩を踏み出せるようになり、結果、予定が崩れることへのストレスが軽減される効果が期待できます。
参考にしていただければ幸いです。
書籍の紹介
書籍名:晴れのシーンを撮る日に、雨が降ったら?
著者名:飯塚 健
出版社:サンマーク出版
発売日:2025年12月25日
なぜこの3つの力が必要か?ポイントは「止まらない」「折れない」
前述のとおり、私立学校事務員の仕事に「予定外」はつきものです。
そんな「予定外」が発生した際、私立学校事務員は真面目な人が多いので「段取りが悪いのでは」「自分だけうまく回せていないのでは」と感じてしまいます。

必要以上に自分の能力不足のせいにしてしまうんですよね。
しかし学校現場は、保護者対応、先生方からの急な依頼、行政の制度変更など、外からの影響を受けやすく、しかもそれらは自分ではコントロールできません。
だからこそ、どれだけ丁寧に準備していても、思いどおりに進まない日が必ず生まれます。
こうした状況で一番つらいのは、「仕事が止まってしまうこと」と「気持ちが折れてしまうこと」です。
突発対応が続くと、やろうとしていた作業が中断され、再開する気力がなくなることがあります。
また、制度変更などで準備をやり直す必要が出ると、「また最初からか…」と心が重くなります。

私立大学等改革総合支援事業なんか毎年「また変わった・・・」という気分になりますよね。
つまり、外的な変化そのものよりも、それによって自分のペースが乱れ、気持ちが沈んでしまうことが大きな負担になっているのです。
そこで必要になるのが、「止まらない」「折れない」ための3つの力です。
- 臨機応変力:予定が崩れたときに「では、どう動くか」と考えて素早く頭を切り替える力
- 想像力:「起こりうる可能性」を事前に思い描く力
- メンタル力:予想外の出来事が起きても気持ちを整えて進み続ける力
私の周りの事務員を見ていても、この3つの力が備わっている人は、突発対応が続いても心が折れることなく仕事を着実に進めている印象があります。
では、この3つの力を鍛えるためにはどうすればよいのか、以降で具体的に見ていきましょう。
今日からできる!3つの力の鍛え方

3つの力が大事なのはわかったけど、わざわざトレーニングするのは面倒くさいなぁ。
そう感じている方もいると思います。
ただ、これから紹介する3つの力の鍛え方は特別な準備は何も必要ありません。
普段の仕事などで少し意識すればいいものばかりです。
具体的には以下の3つの方法になります。
- 「ベスト」と「逆ベスト」を考える
- 「想像力」→「可能性」に置き換える
- 3回耐える
それぞれ解説していきます。
鍛え方①「ベスト」と「逆ベスト」を考える
先述のとおり「事務仕事=静まり返った部屋で黙々と作業している」というイメージを持っている人は多いです。
そして「そういう仕事が自分には向いている」と思っている人が、私立学校事務員になりがちです。

かく言う私もその一人です。
こういう私のような人は、とにかく自分の思ったとおりに仕事が進むと思いがち。
いわゆる自分にとっての「ベスト」の状態ばかり想定してしまうわけです。
仮に、多少経験を積んできて「ベストの状態ばかりではないな」ということに気づいても、「まぁ、このくらいのイレギュラーは発生するかな」と甘めに状況を見てしまう傾向があります。
だから、予想以上に思いどおりにいかない事態が発生すると、大きなストレスを感じてしまいます。

想定のハードルが低いから簡単に超えてくるんですよね。
そこでおすすめしたいのが「ベスト」と「逆ベスト」を考えるという方法。
書籍では以下のように解説しています。
今、さまざまな現場でどうにか「臨機応変力」を発揮できているのは、準備の段階から、「一番やりたいこと」と「その真逆」を想定しているからだと思っている。
「晴れのシーンを撮る日に、雨が降ったら?」より引用
(中略)
「第2プラン」というのは、「ベストの妥協案」がほとんどだ。そうではなくて、「まったく逆」の案を用意する。 ベスト案をちょっと変えただけのものを「第2プラン」とするのは、プランではない。それはただの「劣化版」だ。P20-21
たとえば、補助金申請の仕事を午前中に集中して終わらせたいという「ベスト」があるなら、中途半端に「最悪、午後には仕事に取りかかれるだろう」みたいなプランを立てるのはNG。
「逆ベスト」として「今日1日は保護者対応で埋まる前提で、作業をあらかじめ細切れに分けて隙間時間でもできるようにしておく」など、まったく違う流れを想定してみるわけです。
実際にやってみると、ベストの案の真逆を考えればいいだけなので、案外簡単だと感じると思います。
まずは一度身近な業務で試してみてはいかがでしょうか。
鍛え方②「想像力」→「可能性」に置き換える

もっと想像力を働かせて考えろ。
こんなことを言われたことはありませんか。
正直なところ、私はこれを言われると、

ないよ、そんなもの。
と思ってしまいます。
言いたいことはわかるのですが、イマイチどうすればわからない。
そんな指示の一つというのが私の印象です。
ただ、今回紹介する書籍では、この「想像力」について以下のように解説しています。
このように「可能性を数多く挙げられる力」が私のとっての「想像力」だ。
「晴れのシーンを撮る日に、雨が降ったら?」より引用
つまり、私が「想像力を大切にしてください」と言うのは、「可能性をたくさん考えてください」と言っているのと同じである。 P36
「想像力」ではなく「可能性」
私的にはそう言われると少しピンとくるものがありました。
要するに、
×もっと想像力を働かせて考えろ
〇起こりえる可能性がありそうなことをピックアップしろ
指示をこう置き換えればいいのでは、と思ったわけです。
- 大きな変更には「ベスト」と「逆ベスト」の2パターンを用意して備える
- 小さな変更には可能性をたくさんピックアップして備える
これで、あらかたの想定外には対処できるようになるはずです。

可能性があるものなんて挙げ出したらキリがないわ。
そう思うのもごもっともです。
そこで書籍では次のような方法を紹介しています。
「考える」→「実践する」→「考える」→「実践する」。
「晴れのシーンを撮る日に、雨が降ったら?」より引用
このくりかえしである。四の五の言わずに、これしかない。
実践すれば、必ず具体的な反省点があぶり出せる。それらを再び考える材料にして、徹底的に考え抜き、戦略を立て、実践する。
「考える」と「実践」をセットにして、繰り返すことが「想像力」鍛えていくことにつながると思っている。 P51
これも実践してみるとわかると思いますが、数をこなしているうちに「考えるべき可能性」と「考えなくてよい可能性」が見えてくる感覚があります。
つまりは「慣れ」だと思いますので、最初のうちはどんなしょうもないものでもピックアップしてみることをおすすめします。
鍛え方③3回耐える
最後は、強い心をつくるための方法です。
早速、書籍の解説を確認しましょう。
これは私の感覚だが、人の心は「3つ目」で折れる。
「晴れのシーンを撮る日に、雨が降ったら?」より引用
営業に行って、3軒たて続けに断られたら、めげるだろう。
異性に告白するのも3人続けて断られたら、さすがに落ち込む。
ひとつ目で「ダメージ1」をくらうとしたら、2つ目で「ダメージ2」、3つ目は「ダメージ3」で傷口がぐっと大きくなる。
でもそこであきらめずに4軒目までいけば、たとえ断られても、「ダメージ4」にはならない。
なぜか、ならない。せいぜい「ダメージ3.5」くらいでとどまる感じがする。傷にも免疫がつくのかもしれない。 そして迎えた5軒目で、意外にも契約が取れたりするのだ。P53-54
この「3つ目を超えたら」という点には、私自身、非常に共感するところがあります。
私は、30分間ランニングマシーンの上で走る際、「6分間×5セット」という時間の区切り方をします。
別に6分ごとに休憩するわけではなく、タイマーを見て、

6分経過。残りあと4セット。
と考えるわけです。
このとき、3セット目までは本当に長く感じてしんどいのですが、残り2セットはかなり余裕に走れます。
何度ジムに行ってもこの感覚は変わりません。
この経験があるので、書籍の「ダメージ4にはならない」という意見には大いに賛成します。
ダメージはそのうち軽減される。
そう思って仕事に取り組んでいると、1つぐらい思いどおりにいかないことが発生しても、それほどストレスを感じることなく乗り切ることができます。
騙されたと思って、ぜひ試してみてください。
まとめ
「思いどおりにいかない状況を乗り越える3つの力の鍛え方」についておさらいしましょう。
- 臨機応変力→「ベスト」と「逆ベスト」のプランを立てて行動する
- 想像力→可能性があるものを洗い出して、あとは実行と反省を繰り返す
- メンタル力→「3つ目で心が折れる」を前提にその一歩先を目指す
真面目な人が多い私立学校事務員にとって、思いどおりにいかない状況は大変強いストレス要因になります。
しかし、日々のちょっとしたひと手間と心がけで、そういった状況は乗り越えることができます。
自分の能力不足の問題と考えて、必要以上に自分を責めないようにしましょう。
この記事で紹介したコツを少しでも取り入れていただき、日々の業務の活かしていただければ何よりです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
