

この記事は以下のような人を対象としています。
・「悩むこと」に時間を多くとられて、自分が無駄な時間を過ごしていると感じている人
ほとんどの人が毎日、大小関わらず何らかの「悩み」を抱えて過ごしているのではないでしょうか。
これは私たち私立学校事務員など社会人に限ったことではなく、高校生でも同じような状況のようです。
最近、日本学生支援機構奨学金の件で勤め先の生徒を面談したときに、「何から手をつければいいかわからない」や「勉強がうまくいかない」といった悩みの相談を受け、そう感じました。
何か参考になることがあればと思い、面談後、今まで読んだ書籍の中でおすすめできるものを探し、選んだのが今回紹介する書籍でした。
そこでこの記事では、その書籍の内容から私が参考になると感じた「悩まない人」の行動を3つピックアップしたいと思います。
その3つとは以下のとおりです。
「「悩まない人」の考え方 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30」より引用
- 悩まない人は、切り替えが早い(手段を変える)、執念深い(目的を変えない) P151
- どんな深刻な問題であろうと、1時間あれば十分だ。いちばん手っ取り早いのは、その「1時間枠」をスケジュール帳に書き込むことだ P110
- 悩まないためには「着眼法」、つまり「成功例に学ぶ」のがいちばんである P232
前述の悩んでいた生徒にもこの3つの行動に基づきアドバイスしたところ、「次に何をすればよいか」が少し明確になったようで、とりあえず悩んでいた状況から一歩前進した様子でした。
皆さまにとっても、「時間の浪費」から脱却する第一歩になれば幸いです。
書籍の紹介
書籍名:「悩まない人」の考え方 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30
著者名:木下 勝寿
出版社:ダイヤモンド社
発売日:2024年9月3日
【①「あきらめ」とは違う】目的を変えずに手段を変えて行動
本題に入る前に、この書籍で前提としている考え方を確認しましょう。
その考え方とは以下のとおりです。
「「悩まない人」の考え方 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30」より引用
- 「『思いどおりにいかない』と『うまくいかない』を区別する」これこそが、「悩まない人」の思考アルゴリズムをインストールするための第一の原則である。 P52
- 「うまくいかない状態」とは、目指すゴールにたどり着けない状態である。
これに対し、「思いどおりにいかない状態」とは、“予定していたルートでは”ゴールにたどり着けない状態を意味している。 P51- 思いどおりにいかなかっただけなのだから、粛々と「次の一手」を考え、それを実行しさえすればいい P53
皆さんは「思いどおりにいかない」と「うまくいかない」を区別していましたか?
私は意識したことがなく、同じ意味合いでこの言葉を使用していました。
しかしこの区別の仕方を知って、あらためて自分の身の回りでの出来事を見直してみると、ほとんどが「思いどおりにいかない」状態であることに気づいたのです。
実際この書籍でも、9割は「思いどおりにいかない」ことだと述べられています。
私が経験した例としては、保護者など他人に何かを説明するケースが挙げられます。
「相手に理解してもらいたい」と思って話すわけですが、いまいち伝わらず「うまくいかなかった」と今までは考えていました。
しかしこの考え方でいくと、これは「思いどおりにいかなかった」ということになります。
そうなると、今度は「どんな伝え方をすればよいか」という「次の一手」を考えるようにすればいいわけです。

くよくよと「うまく伝えられなかった」と悩んで時間を浪費せずに、一歩前進できます。
そして「悩まない人」というのは、この区別と切り替えが上手なのです。
そのことを書籍では以下のように解説しています。
「「悩まない人」の考え方 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30」より引用
- 悩まない人は、切り替えが早い(手段を変える)、執念深い(目的を変えない) P151
「思いどおりにいかなかった」と判断したら、すぐに別の手段を考えて実行する。
これを素早くすることで、悩む時間が最小化されるというわけです。
このことに基づき、前述の生徒にあらためて話をしてみました。

もう一回、この前悩んでいたことを教えてくれる?

勉強がうまくいかず、テストの点数が上がらないんです。

(「うまくいかない」と「思いどおりにいかない」の違いを説明)
今言ってた悩みはどっちと思う?

「思いどおりにいかない」方と思います。

じゃあ、テストの点数上げるために、何か別の方法ないかな?

・・・。
続きは②以降でまたお話します。
【②見える化】1時間考える&書き出す
こちらも書籍の言葉を再掲します。
「「悩まない人」の考え方 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30」より引用
- どんな深刻な問題であろうと、1時間あれば十分だ。
いちばん手っ取り早いのは、その「1時間枠」をスケジュール帳に書き込むことだ P110
漠然と悩んでいるから、時間を浪費してしまう。
確かに思い当たる節がありすぎて、耳が痛い話です。
①で紹介したとおり、「思いどおりにいかなかった」と判断したら「次の一手」を打てばいいわけですが、その「一手」が思いつかないこともあると思います。
そこで、意識的に「次の一手」を考える時間を確保するわけです。

先ほど例に挙げた「保護者等への説明」に関していえば、最長1時間と設定して資料の構成や伝える方法などを調べてみるといったことと理解しています。
「この時になったら考える」とあらかじめスケジューリングしておくということは、逆に「その時まではこのことを考えない」と決めることになるので、他のことに集中することができます。
そして時間設定と同じくらい大切なのが「書き出す」こと。
書籍でも次のように述べています。
「「悩まない人」の考え方 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30」より引用
- 「時間を決めること」と同じくらい大事なのが「書き出すこと」である P111
以上をまとめるとポイントは「可視化」だと考えています。
「いつ考えるか」と「何を考えるか」又は「何を考えたか」を書き出してみる。
実際にやってみるとわかると思いますが、これだけでかなり頭の中はスッキリした状態になります。
このポイントを意識して、先ほどの生徒とのやりとりに戻ってみましょう。

いきなり、どんな方法があるかと聞かれても思いつかないかな?

そうですね。

じゃあ、ちょっと調べてみよう。今時間あります?
とりあえず〇分まで一緒に考えてみませんか?(時間を決める)

わかりました。

では、思いついたことをこの紙に書き出してみましょう。(書き出し)
続きは③でまたお話します。
【③好事例をパクる】うまくいっているところに注目して行動
書籍の言葉を再掲します。
「「悩まない人」の考え方 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30」より引用
- 「売れているもの・人」を調べてそれを取り込んでいくのが「着眼法」である。P230
- 悩まないためには「着眼法」、つまり「成功例に学ぶ」のがいちばんである P232
悩んでいるとどうしても「この方法ではここが問題になる」など、うまくいかない点に目がいきがちになるというのが、私の実感です。
今思い返せば、そんな「ダメなところ」ばかり意識して、前に進むことなく時間だけが浪費されていたと、反省の念が湧いてきます。
しかし、この書籍では「悩まない人」はその逆で「うまくいっている点」に注目して、それを取り込んで行動に移していると紹介しています。

また「保護者等への説明」の例になりますが、説明の上手な人って周りを見れば一人ぐらいいませんか?
その人のやっていることをマネしてみるわけです。
これだと先ほどの私と違い、時間を浪費せず一歩前進につなげられます。
再び、生徒とのやりとりに戻ります。

いくつか方法が出てきましたね。どれからやってみますか。

・・・。

ちなみにこの中のうちこの方法は、私が資格の勉強しているときに実際にやってことがあります。
割と記憶に残る方法で、成果につながったように思います。(成功例の提示)

じゃあ、僕もこの方法をまずやってみます。

わかりました。いいと思います。
また悩んだら同じように時間をとって考えて書き出したり、ネットで勉強法を調べてうまくいっているやり方を試してみてもいいかもしれないですね。

わかりました。
まとめ
この生徒の成績がこれからどうなるかはまだわかりませんが、少なくともただ悩んでいるよりかは問題が解消されたのではないかと思っています。
私自身にとっても、悩みへ対処するための行動パターンを整理できたいい経験になりました。
あらためて整理しますと以下のようになります。
- 『思いどおりにいかない』と『うまくいかない』を区別する
- 『思いどおりにいかない』場合、「次の一手」について時間を決めて考え、紙に書き出す
- 「次の一手」の中で、うまくいっている人のやり方を優先してマネをし、早速やってみる
悩みによる時間の浪費を少しでも減らすことにつながれば幸いです。
なお、私と生徒とのやりとりについては、ブログを読む人が理解しやすいように内容を一部整理・編集しております。
あらかじめご承知おきください。
最後までお読みいただきありがとうございました。