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実務111:付加価値が信頼とやりがいを生む|私立学校事務員が身につけたい付加価値づくり入門【書籍紹介】

学校事務員のお仕事(実務編)
jimmy
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この記事の内容は、以下のような人を対象にしています。
・自分の勤め先や仕事に対する「価値」がイマイチ見いだせないという人。

はじめに:付加価値をつくって「信頼」と「やりがい」につなげよう!

とある私立学校事務員A
とある私立学校事務員A

学校のよさを受験生や保護者に伝えたいけどうまくまとめられないなぁ

とある私立学校事務員B
とある私立学校事務員B

電話対応やコピー用紙の補充。私のやっている仕事って価値があるのかしら

こんな思いが頭に浮かんだことはありませんか?

私立学校事務員として働いていると、入学希望者やその保護者に対して学校のことを紹介する機会が訪れることがあります。

jimmy
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ちょうど夏から秋ごろにかけては、入試イベントが増えてきますからね。

そんなときに事務員を困らせるのが、「学校のよさ」の伝え方
学費や奨学金制度といった、普段業務として携わっているものについては説明できるのですが、「学校のよさ」を話そうとすると、なかなかうまく言葉にできません

伝えられたとしても、

  • 国公立大学や有名私立大学への進学実績
  • 有名企業への就職実績
  • アクセスのよさ

くらいの内容になってしまいがちです。

jimmy
jimmy

正直、学校案内を見ればわかる程度の情報しかしゃべれないんですよね。

これと同様なのが私立学校事務員の普段の仕事。
仕事をしながら、心のどこかで「私の仕事にどんな価値があるんだろう?」と思ってしまうことがあります

こうした思いが頭に浮かぶ原因の一つとして、自分の勤め先や担当している仕事に対して「アピールできるほどの価値はない」と思い込んでしまっていることが考えられます

どこにでもある学校」「誰にでもできる仕事
自分のなかでそう決めつけてしまっているわけです。

では、どうすればこの思い込みから抜け出せるのか。
そのためには、「付加価値」についての考え方やそのつくり方を学んで、小さな付加価値づくりに取り組んでみることが有用だと私は思っています

そこで今回は、「付加価値」について解説した書籍から、「付加価値をつくるためのコツ」をピックアップして紹介します。

大掛かりな調査や準備は不要で、誰でもすぐに取りかかれるものばかりです。

これらのコツを活用することで、今まで気づかなかった勤め先や自分の仕事の「価値」を見える化できるようになります
そうすることで、ステークホルダーからの信頼獲得や仕事のやりがいへとつながるはずです

参考にしていただければ幸いです。

書籍の紹介

書籍名:このオムライスに、付加価値をつけてください

著者名:柿内 尚文

出版社:ポプラ社

発売日:2025年2月27日


なぜ学校も仕事も「価値が見えにくい」と感じるのか

先述したとおり、私立学校事務員として働いていると、「自分の仕事には価値があるのだろうか」と感じてしまう瞬間が少なくありません。

電話対応、コピー用紙の補充、教員からの依頼対応、保護者への案内
どれも学校運営に欠かせない仕事であるはずなのに、どうしてこんなにも価値が見えにくいのでしょうか

その理由は、事務員の仕事にありがちな「成果が数値化されにくい」というところにあると私は感じています。

企業であれば売上や契約件数など、成果を示す指標が明確に存在します。
しかし学校の場合、成果は「生徒の成長」「保護者の安心」「学校への信頼」といった、目に見えない価値が中心です

これらは数字で測りにくく、しかも事務員の仕事の成果かどうか判断がつきにくい
そのため、学校全体の価値も、そこで働く事務員の価値も、どうしても“曖昧”に感じられやすいのです。

jimmy
jimmy

強いて言うなら「志願者数」とか「イベント来場者数」とかくらいですかね、見えるかできそうなのは。

この「数値化されにくい」というところは、学校の価値がステークホルダーに伝わりにくいということにも関係していると思います

学校の魅力を伝える場面では、どうしても「教育内容」「進学実績」「校舎の設備」といった“目に見える情報”が中心になります。

これらも当然大事な要素ではありますが、雰囲気や教育理念など見えにくいところも学校の価値として大切なポイントです

ただ、こうした価値は見えないため、ステークホルダーに届きづらいのです

さらに「当たり前」と思われやすいという点も価値を見えにくくしていると思われます

生徒が安心して通える」「教員が授業に集中できる」というのは、事務員の仕事の成果でもあります。

しかし、これが割と「当たり前」と思われがち
何かトラブルがあって初めて「事務員のおかげ」と認識されるようなものです。

jimmy
jimmy

それでもわかってもらえないときがありますけどね。

学校の教育理念なども同様です。
ステークホルダーにとって「当たり前」と思われるような内容が書かれていたりするので、価値を理解していただけないケースが少なからずあります

このように、学校も事務員の仕事も価値が見えにくいのは、

  • 成果が数値化されにくい
  • 一見すると当たり前と思われやすい

といった特徴による部分が大きいからです。

つまり、価値が見えにくいのは「学校に価値がないから」や「あなたの仕事に価値がないから」ではありません

そもそも価値が見えにくい、見過ごされやすいという性質があるからです

この現実を理解することが、付加価値づくりの第一歩になります。

付加価値を生み出すための3つの実践ポイント

これまでの説明で、学校や事務員の仕事の価値が「ない」わけではなく「見えにくい」ということがわかっていただけたと思います。

だから、その価値を「見えるかたちで付けてあげる」というのが付加価値づくりだと私は考えています

それにより、ステークホルダーにもうまく価値が伝わるようになるわけです。

とある私立学校事務員C
とある私立学校事務員C

でも、付加価値なんかどうやってつくるの?

そう思った人もいると思います。

そこでここからは、具体的な付加価値づくりの実践ポイントを紹介していきます。
そのポイントとは以下の3つです。

  • プロローグ化で小話づくり
  • ネガティブ表現の活用
  • 「見えない仕事」を価値と認識
jimmy
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私も実際に入試イベントなどで実践してみて、効果を実感しています。

それぞれ以降で詳しく見ていきましょう。

付加価値づくりの実践ポイント①プロローグ化で小話づくり

1つ目は「プロローグ化で小話づくり」です。

本題に入る前にここでいう「プロローグ」という言葉の意味を共有しておきましょう。
書籍では以下のように解説しています。

プロローグとは、序章とか序幕という意味なんですが、これから始まることに対して期待感を抱いてもらったり、あえて強烈なマイナスを提示していったん落としたりして、その先を盛り上げていく役割を持っています。
つまりプロローグ化とは、付加価値をつくりたい対象を盛り立てるための前ふりになるストーリーをつくることです。 P105

このオムライスに、付加価値をつけてください」より引用

うちの学校、以前は○○でしたが・・・」「私の仕事には実は●●という面がありまして・・・」みたいなストーリーを思い浮かべればいいと思います。

これを意識して小話をつくってみて、相手に伝えるわけです。

とある私立学校事務員D
とある私立学校事務員D

いや、全然イメージわかないんですけど。

ほとんどの人がそう感じたのではないでしょうか。
そもそも、そんなことを習ったことがないので、そう思うのも無理はありません。

そこで、この書籍では「プロローグ化」をするうえでのヒントをいくつか挙げていますので見てみましょう。

付加価値づくりにおけるプロローグ化はこんな要素でつくります。
ある商品の付加価値をつくるときに、
その商品をなぜ開発しようと思ったか(熱い思い)
社会的意義(必然性の構築)
アイデアにたどり着いたときの話(秘話)
開発するうえでの苦労、困難、葛藤、挫折、ぶつかり合い(マイナスに一度落とす)
開発チームの結束(マイナスからの上昇)
ライバルとの戦い
すべてがプロローグ化の材料になります。 P106

このオムライスに、付加価値をつけてください」より引用

例えば学校の場合、「なぜこの学校が作られたか」「この学校が社会に果たす役割とは」といったところからプロローグ化を考えられます。

学校案内や学則などにこうしたことは大抵書かれています。
あと、過去を振り返れば、何かしらの苦しかった時期も見つかるはずです。

jimmy
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事務員の仕事も、「私の仕事が役立つ場面とは」という社会的意義の切り口で価値を考えることができますね。

それらを組み合わせてプロローグ化してみましょう。

それでもどうしても思いつかない人は、これらの材料を基に、生成AIに「プロローグ化して」と命令して、たたき台をつくってみることをおすすめします

とにかく、「こんな価値があるかも」という気づきにつなげることが大事です

付加価値づくりの実践ポイント②ネガティブ表現の活用

2つ目は「ネガティブ表現の活用」です。

「価値」は思いつかなくても「ここがダメ」というところに気づいてしまう人は多いと思います

jimmy
jimmy

人間、悪いところにはすぐ目がいってしまうんですよね。

そのネガティブなところをあえて出して相手にインパクトを与えるわけです。
これを書籍では「インパクト化」と呼んでいます。

そのインパクト化をするために役に立つのが以下の「型」です。

ネガティブ表現の後に、「でも」をつなげることで、ネガティブ表現が付加価値の「フリ」になり、付加価値を強めることができます
「インパクト化」の場合、ひとつの型になるのがこのパターンです。
ネガティブ表現+でも+プラス表現 P114

このオムライスに、付加価値をつけてください」より引用

例えば、私の勤め先は所在地の都道府県下で一番偏差値が低い学校と言われています。
ただ、その分「学力以外」の部分を伸ばすことに力を入れています。

だから、

「〇〇(都道府県名)で一番偏差値が低い」
+
でも
+
「勉強が苦手な子が安心して通い続けられる仕掛けが充実しています」

ということをアピールしています。

入試イベントなどで話してみると、思いのほか多くの人が興味を持って私の話を聞いてくれました。

簡単なのでぜひやってみてください。

付加価値づくりの実践ポイント③「見えない仕事」を価値と認識

最後は「『見えない仕事』を価値と認識」です。

これは主に事務員の仕事での「付加価値」づくりに役立つコツです
早速書籍の解説を確認してみましょう。

日々の業務の中には、「見えない仕事」というものがあります。
TODOリストの中には入ってこないような、でも確実に時間を取られている仕事です。
たとえば、
・電話に出る
・不在の人に来た連絡を取り次ぐ
・コピー機に用紙を補充する
・シュレッダーにたまったゴミを捨てる
(中略)
実はこういう見えない仕事をしてくれている人の存在も、会社やチームを支える要素。だから、「見えない部分の価値を発見すること」も大切です。 P221-222

このオムライスに、付加価値をつけてください」より引用

よく、過疎化が進んでいるような地域で「○○はないが△△はある」といったアピールをしているのを見かけます。
発想としてはあれと同じです。

jimmy
jimmy

「目立たないけど需要はある」といったところでしょうか。

業務分掌やマニュアルには載っていないけど、みんなが快適に仕事をするうえでは必要な仕事。
私立学校事務員の仕事にはそういったものが多くあります

ただ「載ってない」ので「ない」という視点で見てしまいますが、「ある」という視点で見れば価値を見出すことができます

日々の仕事をこのように捉えてみてはいかがでしょうか。

ちなみに私は、郵便物の確認やコピー用紙の補充を積極的にやるようにしています。

その甲斐あってか、バタバタしているときに「いつも色々やってもらっているんで」と言って手伝ってくれます。

日々の行動が、仕事の「付加価値づくり」につながっていると感じる瞬間です。

まとめ

付加価値づくりの実践ポイント」についておさらいしましょう。

  • 「プロローグ化」→「学校設立の趣旨」や「社会的意義」を小話にしてみる
  • 「インパクト化」→ネガティブ表現+でも+プラス表現でアピールする
  • 「ある視点とない視点」→「○○がある」という型にキーワードを入れてみる

少子化の影響もあってか、募集停止する学校や共学化する女子校などが増えている印象があります。

また、事務員の仕事はAIなどに取って代わられると言われ続けています。

私立学校も事務員も苦しい状況に置かれていると感じる今日この頃です。

そんななかで意識していたいのが「付加価値」です。
学校でも仕事でも、うまく付加価値づくりができれば周りから信頼され、生き残ることができると私は思っています

この記事で紹介した内容を参考に、小さな付加価値づくりに取り組んでみてはいかがでしょうか

最後までお読みいただきありがとうございました

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