

この記事の内容は、以下のような人を対象にしています。
・今まで色々な継続法を試してきたが、続けたいことを続けらなかったという経験のある人。
はじめに:私立学校事務員に必要な「継続力」アップのカギは”脳”!

仲間に応援してもらっても、ご褒美を用意しても、朝活が続けられない。

目標も計画もしっかりと立てて挑んだのに、資格勉強が続かないわ。
こんな経験はありませんか?
これまでも何度か「継続力」に関する記事を書いてきました。
毎日・毎週・毎月・毎年ごとに同じようなスケジュールが続く私立学校事務員の仕事において「継続力」は超重要。
そのような私自身の思いもあり、こうして何度も同様のテーマで記事を書いてきたわけです。

正直、これのおかげで今まで私立学校事務員として勤められてきたと思っていますからね。
当然、職場の同僚などにも、記事で紹介してきたコツや技術を伝えてきたわけですが、うまく継続力アップにつなげられた人もいれば、残念ながら成果が出なかった人もいます。
そんなうまくいかなかった人のなかには、
「自分の目標や計画の立て方が悪いから続けられない」
「自分の意志が弱く、集中力が低いから継続できない」
という思い込みを持ってしまう人も。
どうしても自分に問題があると考えてしまうわけです。
では、うまくいかないのは本当に自分のやり方や能力に問題があるからか、というとそういうわけではありません。
やはり人それぞれ、「合う合わない」があるからです。

幸い私は、これまで紹介してきた方法が自分に合っていたのでよかったわけですが。
そこでこの記事では、今まで紹介してきた方法とは異なる「続けるためのコツ」について解説している書籍から、誰でも簡単に実践できるものをピックアップして紹介します。
ポイントは「脳」
脳が作業を続けるための条件を理解し、その条件を満たす継続法を実行することが「続けられない」という悩みを解消する一助となるはずです。
今回の記事の内容に基づき、行動することで、これまで続けられなかったことでも、続けられるようになる可能性があります。
そのことが、私立学校事務員としての自信の回復につながり、今までよりも物事に前向きに取り組めるようになる効果が期待できます。
参考にしていただければ幸いです。
書籍の紹介
書籍名:やりつづける脳のつくり方。
著者名:菅原 洋平
出版社:明日香出版社
発売日:2026年7月31日
「内受容感覚」って何?脳が作業を続ける条件とは
まずは、以下をご覧ください。
- まずは5秒だけでもやってみる
- 「できた」という成果を見える化する
- 脱完璧主義で取り組む
これらは、今まで私がこのブログで紹介してきた「継続力」を上げるためのコツの一部です。
先述したとおり、私はこれらの方法で、資格の勉強やジム通いなどを継続することに成功してきました。

だから、効果があることは間違いないんですよね。
しかし、冒頭で述べましたとおり、このやり方が合わない人も少なくない。
書籍でも、ちまたですすめられている方法を実践してうまくいかなかった人の例が紹介されています。
では、書籍ではそういった人たちに何をお伝えしているのか。
書籍の解説を引用しますので、ご覧ください。
内受容感覚が「必要」だと判断した作業だけを選び、発生する想定外を1つだけにする。これが、脳が作業を続けるための条件です。 P9
「やりつづける脳のつくり方。」より引用

内受容感覚?突然意味の分からない単語使わないでよ。
そうおっしゃるのもごもっとだと思います。
この「内受容感覚」について、書籍では以下のように解説しています。
内受容感覚とは、体の中の感覚です。心臓の脈拍や呼吸、おなかの調子などの感覚を内受容感覚といいます。この感覚が、続けることに「安全」だといわなければ、脳は、その作業を続けることができません。
「やりつづける脳のつくり方。」より引用
内受容感覚が「安全」だというと、体は気持ちよく、心は晴れやかになります。
内受容感覚が「危険」だというと、体は重く、だるくなり、心は苦しくなります。 P5
私の同僚にも「まずは5秒だけやってみよう」としても気が重くなり、手が付けられず、続けられないという人がいます。
そういう人は内受容感覚が「危険」と判断している可能性があります。
ちなみに私の個人的な感覚ですが、私立学校事務員には、この状態に陥っても気合と根性でなんとか続けようとする人が多いように感じています。

真面目なので「気が重くなるのは自分の心が弱いからだ」と振り切ろうとするんですよね。
だから、上述の方法でもうまく継続できる人が多いんだろうなぁというのが私の実感です。
そんな私みたいな人のことはさておきに、書籍ではこの感覚を活用することをすすめています。
その活用法については後ほど説明します。
さらにポイントとなるのが「想定外を1つだけにする」という部分。
書籍の解説を引用します。
それは、「作業中の予測エラー(想定外)は1つまで」ということです。
「やりつづける脳のつくり方。」より引用
1回の作業で発生する予測エラーを1つにおさめることができれば、脳はその予測エラーをつぶすことに夢中になり、すんなり作業を続けることができます。 P9
例えば経理書類のチェックの場合、「勘定科目がわからない」や「決裁者の押印が抜けている」など複数の想定外が発生してしまいます。
そうなると「あぁ、もう嫌!」という気分になり、それ以上続ける気がなくなってしまいます。
だから私は以前から、「勘定科目だけをチェックする」「押印漏れだけをチェックする」というように、ひとつのことに集中するようにしていました。
このやり方が「脳」の仕組みにも適した方法だったということです。
そんな私の経験からも、「1回の作業で予測エラーを1つにおさめる」というのは効果的なやり方だとおすすめします。
では、この「脳が作業を続けるための条件」を満たす継続法について、以降で詳しく触れていきたいと思います。
誰でもできる!「作業トレース法」で続けられる私立学校事務員に
それでは早速、具体的な続け方を見ていきましょう。
書籍ではこれを「作業トレース法」と呼んでいます。
解説を引用します。
現在続けられている作業のやり方を別の作業にトレース(写し取る)すれば、脳は予測しやすくなります。つまり、現在うまくいっている作業のやり方をトレースして、別の作業を二次創作してしまえばよいわけです。 P33
「やりつづける脳のつくり方。」より引用
これだけ聞いてもイメージするのは難しいと思いますので、いくつかの構成に分けて説明していきます。
作業トレース法①:内受容感覚を「安全」にする
一つ目は「内受容感覚を『安全』にする」です。
上述のとおり、内受容感覚が「安全」にならないと、脳は作業を継続しようとしません。
では、どうすれば内受容感覚が「安全」になるのか。
それについて書籍では以下のように解説しています。
続けるには、作業し続ける自分の姿が予測できている必要があります。脳は「あのときはこんな風にやった」という過去の体験から、「きっとこんな感じでできるんだろうな」と予測します。イメージが湧くといった方がわかりやすいかもしれません。 P30
「やりつづける脳のつくり方。」より引用
つまり「脳が予測できる=内受容感覚が安全になる」というわけです。
これが先ほどの、
「現在続けられている作業のやり方を別の作業にトレース(写し取る)すれば、脳は予測しやすくなります」
という箇所の意味になります。
私立学校事務員の人は業務上、よくテンプレートを活用すると思いますが、それと同じようなイメージだと私は理解しています。

全く見たことがない様式だと手が止まってしまいますが、見慣れた様式と同じようなものだと、「あぁ、あれと同じかな」とすんなり手をつけられたりしますよね。
こうして脳が作業を続けられる状況を整えてあげるわけです。

いや、そもそも続けられていることがないから困っているんだよ。
そういう意見もあるかと思います。
それについては、書籍では以下のような対処法を提案しています。
続けられないことで悩む人は、「今続けていることなんて何もない」といいます。もし、続けている作業が思い当たらないなら、少し発想を変えてみましょう。
「やりつづける脳のつくり方。」より引用
続けられている作業とは、やめられない作業でもあります。やめられない作業をトレースすれば、続け方のヒントが得られます。 P37
書籍ではこの「やめられない作業」の例として動画視聴を挙げていますが、私が資格の勉強を継続するために活用したのがまさにこれでした。
テキストや問題演習から始めようとすると、なかなか手が付けられないので、今から勉強しようとしている内容を解説する動画を見ることから始めたのです。
この書籍を読む前の話ですが、今思えばこれによって内受容感覚が「安全」となり、勉強が続けられたのだと思います。
まずは「続けられていること」または「やめられないこと」探してみましょう。
作業トレース法②:作業を「Why」と「How」に分ける
2つ目は「作業を『Why』と『How』に分ける」です。
作業にはなんらかの「目的(Why)」と「方法(How)」があるはずです。
例えば、続けたいことが「簿記の勉強」で、今続けられていることが「スキマ時間にSNSを見る」だとします。

この場合、「今続けられていること」ではなく「やめられないこと」に当てはまるかもしれませんが。
この2つはそれぞれ、以下のように「Why」と「How」に分けることができます。
簿記の勉強:Why=仕訳のルールを覚える How=参考書を読む
SNSの閲覧:Why=情報収集する How=おすすめを流し見する
こうやって書き出してみて、「方法(How)」の部分だけトレース(写し取る)するわけです。
簿記の勉強:Why=仕訳のルールを覚える How=おすすめを流し見する
このようにトレースすることで、脳が「あ、いつもの流し見だな」と予測することができ、内受容感覚が「安全」のサインを出します。
これが前述した、
「現在うまくいっている作業のやり方をトレースして、別の作業を二次創作してしまえばよいわけです」
の部分に該当します。
ちなみの余談ですが、資格の勉強の場合、SNSやショート動画を見て「勉強した」という感覚に陥りがちです。

私もそこにハマった一人ですね。
しかし、実際のところ、これだけで試験に合格するだけの知識を身につけることはまず無理というのが私の実感です。
あくまで「勉強を継続するためのきっかけ」と割り切って、SNSやショート動画を活用することおすすめします。
とりあえず、いくつか「Why」と「How」を並べてみて、組み合わせを考えてみてはいかがでしょうか。
作業トレース法③:1回の作業で予測エラーを1つにおさめる
最後は「1回の作業で予測エラーを1つにおさめる」です。
これは繰り返しになるので詳しい解説は省略しますが、とにかく一度その作業をやってみた方がいいです。
それにより「どんな予測エラーが発生するか」が洗い出せます。

実際にやってみないとわからないものなんですよね。
「文房具類が見つからない」や「参考書の該当ページをいちいち探さないといけない」など、資格の勉強でもいろいろなものが見つかった経験が私にもあります。
「Why」と「How」の組み合わせが決まったら、まずはそれを実行する。
実行した結果に基づき、作業を修正する。
この流れが最も効率的だと私は感じています。
まとめ
「『続かない』を改善するための『作業トレース法』」についておさらいしましょう。
- 現在続けられている作業を洗い出す→内受容感覚が「安全」なものを見つける
- 作業を「Why」と「How」に分ける→すでに継続できていることの「How」を使い回す
- 予測エラーを1つにおさめる→まずは実行し、スムーズにいかない部分を改善する
一つひとつの作業を繰り返し、コツコツと確実に進めていく。
私立学校事務員に必須の力だと私は思っています。
この積み重ねが周りからの信頼につながり、自身の仕事へのやりがいにもなるわけです。
これまで「続けること」がうまくいかなかった人は、ぜひこの「内受容感覚」というものに注目してみてください。
そして何か1つでも内受容感覚が「安全」と判断しているものを見つけて、それを活用できないか考えてみましょう。
今回の記事が皆さまの継続力アップの一助となれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。


