

この記事の内容は、以下のような人を対象にしています。
・私立学校事務員として働くなかで、仕事のモチベーションが上がらないことに悩んでいる人。
はじめに:「気合」じゃなく「ギャップ」でやる気を引き出そう!

顔を叩いて気合を入れて仕事に臨んでも、すぐやる気がなくなってしまうよ。

手を動かすうちにやる気がでると言われても、その最初の一歩すら踏み出せないわ。
こんな経験、皆さんも一度はありませんか?
「やる気が出ない」や「なかなか仕事に取りかかれない」といった悩みについては、これまでの記事でも取り上げてきました。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
- 仕事の成果が見えにくい
- 「縁の下の力持ち的な存在」で目立たない
- ルーティン業務が多くて、同じことの繰り返しのように感じる
私立学校事務員の仕事にはこのような特徴が見られる傾向が高く、それが仕事に対するモチベーションを下げる要因になっているケースも多々あります。

働き始めのころは「私、役に立っているのかな?」と感じてしまうこともありますよね。
しかし、どんなに気分が乗らなくても、仕事は毎日やってきます。
そこで、
❶身体をたたく
❷エナジードリンクを飲む
❸できそうなことから手をつけてみる
といった行動をとり、どうにかやる気を引き出そうとするわけです。
それでも、
❶❷:一時的にはやる気が出るが長続きしない
❸:そもそもそんな小さなことすらやる気が起こらない
という結果に終わってしまう。
私の周りでもよく耳にするケースです。
こうした状況に陥ってしまうのは、
「気合を入れたらやる気が出る」
「手を動かせばやる気が出る」
この2つのやる気の出し方しか学ぶ機会がなく、加えてこれらの方法が自分には向いていなかったことが原因だと考えられます。

私のような就職氷河期世代は特に「気合と根性」を叩き込まれてきたので、なおさらですね。
では、どうすればやる気を引き出せるか。
その問題の解決の一助になるのが、先述した2つの方法で生み出されるやる気とは異なる「第3のやる気」である「ギャップモチベーション」の出し方を学び、実践することです。
「気合」ではなく「ギャップ」
これがやる気を引き出すキーワードとなります。
そこでこの記事では、この「ギャップモチベーション」の出し方を解説している書籍から、誰でも簡単に実践でき、さらに私自身も効果を実感しているものをピックアップして紹介します。
今回の記事で紹介する方法を実行することで、無理にやる気を出そうとがんばらなくても行動できる人間に一歩近づくことができます。
それにより、「やる気が出ない」と悩むケースが減り、心身のストレスが軽減される効果が期待できます。
参考にしていただければ幸いです。
書籍の紹介
書籍名:神モチベーション 「やる気」しだいで人生は思い通り
著者名:星 渉
出版社:SBクリエイティブ
発売日:2022年1月1日
モチベーション維持のために理解しておきたい「3つのやる気」とは?
具体的なやる気の出し方を学ぶ前に、知っておいていただきたいことがあります。
それは、「やる気」は3種類あるということです。
この書籍ではその3つを「ハイモチベーション」「アクションモチベーション」「ギャップモチベーション」とそれぞれ呼んでいます。
言葉だけ見てもピンとこないと思いますので、1つずつ簡単に説明していきます。
やる気①頼るな、危険|ハイモチベーション
1つ目のやる気は「ハイモチベーション」です。
「気合」とも言い換えられると思います。

ハイテンション、とも言えるかもしれませんね。
先述した「身体を叩く」や「エナジードリンクを飲む」で出そうとするやる気になります。
「やる気」という単語を聞くと、多くの人がイメージしがなのがこの「ハイモチベーション」。
しかし書籍では、これが頼ると一番危険な「やる気」であると指摘しています。
書籍の解説を見てみましょう。
なぜなら、「ハイモチベーション」は短期的にはいいかもしれませんが、
「神モチベーション 「やる気」しだいで人生は思い通り」より引用
一種の興奮状態であるため、私たちの体に備わっている
「興奮したら、それを元に戻そうとする機能」が働いてしまうためです。
(中略)
「上げたものは下がるから、モチベーション(やる気)は急に上げてはいけない」と覚えておきましょう。 P29-30
そう、時間がたつと私たちのことを放っておいて、消えていってしまうからです。
エナジードリンクを飲んで一時的にやる気が出たけど、すぐにその効果が切れてしまったという経験がある人は少なくないと思います。

決算の時期に、栄養ドリンクを飲んで乗り切ろうとしたことは数知れないですね。
しかも刺激に慣れてくると、より強い刺激を与えないとやる気が出なくなってしまう。
そんな「中毒性」という危険も含まれる「やる気」というわけです。
肝心な時にいなくなり、かつ中毒性がある。
まずは、こんなやる気に頼らない習慣を身につけることが大切です。
やる気②科学的には正しい|アクションモチベーション
2つ目のやる気は「アクションモチベーション」です。
これまでの私のブログで取り上げてきた「やる気の出し方」で紹介してきたのは、主にこの「やる気」にあたります。
この「アクションモチベーション」を活用してモチベーションを上げることは、科学的には正しいと書籍でも述べられています。

今まで私がお伝えしてきたことが間違いだったというわけではないということに安心しています。
ただし、「アクションモチベーション」の活用には問題点があると、書籍では指摘しています。
2つ目のやる気「アクションモチベーション」も科学的には正しいのですが、
「神モチベーション 「やる気」しだいで人生は思い通り」より引用
動き出すまでの難易度が高い。高すぎる。
その動き出すためのやる気が欲しいのです。こっちは。
まさに、動けたら苦労しないよ、という気持ちを考えると、自分を変える、目標を達成するのにいつも「アクションモチベーション」に頼るのは、超人的に意志が強い人以外は、現実的ではありません。 P32
幸い私は、「5分だけやってみる」や「とにかくタスクを小さくする」といった方法が合っていたので、「アクションモチベーション」に頼ることができましたが、当然合わないという人もいると思います。
ハイモチベーションには頼ってはいけない。
アクションモチベーションには頼れない。
そんな人のための「第3のやる気」を次に紹介します。
やる気③これが重要|ギャップモチベーション
3つ目のやる気は「ギャップモチベーション」です。
早速、書籍の解説を見てみましょう。
ギャップモチベーションとは、
「神モチベーション 「やる気」しだいで人生は思い通り」より引用
ひと言で言うと、「ギャップを埋めたい気持ち」です。
私たちの行動の多くに指示を出す「脳」は、ギャップを感じると、自動的にそれを埋めようとします。
そこには、やる気を出すとか、出さないとかはありません。
ただ、ギャップを埋めたいから行動する。 だからギャップモチベーションというのです。 P34

ギャップって何と何の間のギャップのことなの?。
そう思った方もおられるでしょう。
ここで言うギャップは、「記憶」と「現実」との間に生じるもの。
そして、記憶には「未来記憶」と「過去記憶」があると書籍では解説されています。
そこでまずは「未来記憶」の解説を書籍から引用します。
「未来記憶」とは、「強い感情(こうなりたい)と一緒に想像した未来の姿です。
「神モチベーション 「やる気」しだいで人生は思い通り」より引用
強い感情が伴った未来の記憶が脳に刻まれると、
「未来と現実のギャップを埋めよう」とギャップモチベーションが生まれる。 P44

ダイエット前と後の自分みたいなものですかね。どこかのスポーツジムのCMみたいですが。例えが古いですかね。
そして「過去記憶」は文字どおり、これまでの経験によって積み重ねてきたものになります。
この過去の記憶と現実のギャップもギャップモチベーションが生まれるきっかけになるわけです。
書籍では、著者のマラソン大会での経験を紹介していますので、それを引用します。
たとえば、先ほどのマラソン大会の例であれば、小学4年生のときに、
「神モチベーション 「やる気」しだいで人生は思い通り」より引用
「1ヵ月早起きして練習したから1位を取ることができた」
という過去記憶がありがたいことに、私にはできあがりました。
翌年の小学5年生のときの私は去年のこと(過去のこと)を思い出して、
「去年は1ヵ月前から練習したから、そろそろ練習始めないとヤバイな」と思うようになります。
「過去の記憶」「と「まだ練習を始めていない今の自分」にギャップを感じて、 そのギャップを埋めようと行動する。 P47
この2つの記憶を活用してギャップモチベーションを生み出すわけですが、実際にやってみた私としては、「過去記憶」を活用する方法の方が取り組みやすいように感じました。
そこで以降では、「過去記憶」によってギャップモチベーションをつくるためのポイントを紹介していきたいと思います。
「過去記憶」を用いてギャップモチベーションを引き出すポイント
それでは早速、ポイントを確認していきましょう。
具体的には以下の2点です。
- 失敗体験を増やす
- 努力を喜ぶ
どちらも専門的なスキルは不要で、また特別な練習をする必要もありません。
誰でも取り組める簡単な内容になっています。
1つずつ確認していきましょう。
ポイント①:失敗体験を増やす
「あの時、あんな失敗をしたから次はこうしよう」
こんな思いが頭によぎった経験、皆さんも一度はあるのではないでしょうか。
まさにこれがギャップモチベーション。
「過去の失敗の記憶=こうしようと思った」と「現在=まだそうしていない」のギャップを埋めようとするわけです。
実際、私もこのギャップが一番モチベーションアップにつながるように感じています。

同じミスは避けたいですからね。
だから書籍でも体験の数を増やすこと、さらに「失敗の体験」を増やすことをすすめています。
ここで重要になってくるのは、「体験の数」です。
「神モチベーション 「やる気」しだいで人生は思い通り」より引用
なぜなら、体験の数が増える=過去の記憶が増える。と言えるからです。
体験の数を増やすことができると、
「あのときはこうしていたのに、今回はまだこの部分をやっていないな」
ということに気がつくことが増えることにもなります。 P49
過去の記憶、つまりは体験の数を増やすときに、
「神モチベーション 「やる気」しだいで人生は思い通り」より引用
あなたがもっとも大切にしないといけないこと。
それは、過去記憶は成功した体験の数よりも、
失敗した体験の数のほうが、あなたの人生を変えてくれる。
ということです。 P51
私もこれまで散々失敗を繰り返してきました。
一部はこのブログでも紹介していますので、参考までにお読みいただければと思います。
こうした失敗の過去記憶から「ミスしたくない」「周りに迷惑をかけたくない」という気持ちが生まれ、ギャップモチベーションにつながるというのが私の実感です。
また、「ルーティン業務が多い」という私立学校事務員の仕事の特徴も、ギャップモチベーションアップに向いていると私は感じています。
単発で終わりではなく何度も続く業務が多いため、失敗を思い出せるケースがたびたび訪れるからです。
「補助金の申請、去年この時期から他部署と調整していたからそろそろ始めないと」
「去年のこの行事の際に、駐車場担当を置くのを忘れて来校者に迷惑をかけたから、今のうちに決めておこう」
こうした思いが、小さなモチベーションアップにつながるはずです。
ぜひ試してみてください。
ポイント②:努力を喜ぶ
ポイントの2つ目は「努力を喜ぶ」です。
ポイント①で失敗体験を増やすことをおすすめしましたが、もちろん成功体験も「過去記憶」として大事です。

次もうまくやろう!とモチベーションが上がりますからね。
その成功体験を「過去記憶」としてうまく活用するために重要となるのが「喜び方」
書籍では次のように解説しています。
思い通りの人生に変えるために必須といえる、結果が出たときの喜び方とは?
「神モチベーション 「やる気」しだいで人生は思い通り」より引用
それは、結果が出たときには必ず、
「あんなつらいこともあったけど、こんな努力をしたから、この結果が出たんだよな」と努力を喜ぶということです。
(中略)
この喜び方をすると、「結果を出すことができたのは、つらい思いをしたから。努力をしたからだ!」という過去記憶ができあがります。 P108
「結果」ではなく「努力したこと」を喜ぶ。
そして、「努力」と「いい結果」がつながっていると脳に刷り込む。
そうすることで、しんどいときでも前に進むやる気を引き出せるというわけです。

結果はなかなか褒めてもらえない私立学校事務員。
せめて努力が実を結んだことくらいは自分で喜びをかみしめましょうね。
単純ですが効果はありますので、騙されたと思って何か1つうまくいったことを引っ張り出して繰り返し喜んでみましょう。
まとめ
「“ギャップモチベーション”の引き出し方」についておさらいしましょう。
- 過去(未来)記憶と現実のギャップで引き出す→特に過去記憶がおすすめ
- 失敗体験を増やす→「焦り」や「不安」でやる気を引き出す
- 努力を喜ぶ→「努力したから結果が出た」と喜ぶ習慣を身につける
冒頭で述べましたとおり、私立学校事務員の仕事は構造的にモチベーションが上がりにくいというのが私の実感です。
しかし、私立学校が社会にその役割を果たすために、事務員の力は必要不可欠です。
そのために「ギャップモチベーション」をぜひ活用してください。
まずは、
失敗した→失敗の過去体験を増やせた
成功した→努力が結果に結びついた過去体験を増やせた
と考えて、それらをメモするところから始めてみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。



