
この記事の内容は、以下のような人を対象にしています。
・学生生徒や若い事務員と接するなかで、「自分、おじさんになったなぁ」と感じる人。
はじめに:若者から嫌われる言動を避けて”嫌われないおじさん事務員”を目指そう!

なんか若い事務員から避けられているような気がするんだよなぁ。

学生の対応をしていると『嫌われてるのかな』と感じることがあるんだよねぇ。
こんな不安を感じたこと、ありませんか?
以前の記事で「Z世代」や「最近の若者」について解説しました。
このように、若い人の考え方や価値観を理解することは、私立学校事務員として仕事をするうえで大切です。

若い人たちと接するのがメインの業務ですからね。配属部署によってはそんな機会に恵まれないこともありますが。
ただ、自分では理解しているつもりでも、実際のところまだまだ不十分な部分があったりします。
例えば、今の若者たちが「おじさん」に対して抱いている印象や求めているものがアップデートできておらず、知らず知らずに嫌われるような言動をしてしまうといったことが考えられます。
それが若い人から避けられたり、嫌われたりする原因の一つとなっている可能性があるわけです。
だから、「今のおじさんはなぜ嫌われるのか」「どういうところが嫌われるのか」というポイントを学び、それらを意識した行動を取ることが重要になります。
そうすることが、冒頭のような不安を解消する一助になるはずです。
そこでこの記事では、「おじさん」としての生き方について解説している書籍から、「中年の私立学校事務員(男性)」にとって知っておくと有益だと私が感じたものをピックアップして紹介します。
コミュニケーションのなかでも特に、機会の多い「話す」というシチュエーションをメインに選んでみました。
この記事で紹介したことを意識することで、学生生徒や若い事務員に「嫌われにくくする」効果が期待できます。
それにより、若い人とのコミュニケーションがうまくいくようになり、職場での居場所づくりにつながります。
「おじさん」以外の事務員の人は、この記事の内容を周りの「おじさん」事務員に教えてあげることで、職場の人間関係改善に一役買うことができると思います。
参考にしていただければ幸いです。
書籍の紹介
書籍名:おじさんになっても
著者名:林 伸次
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日:2026年8月21日
「おじさん」私立学校事務員が若い人と接する際の注意ポイント3選
それでは早速、注意すべきポイントを解説していきたいと思います。
ポイントは大きく分けて以下の3つになります。
- NG話
- OK話
- タメ口厳禁

「NG話」と「タメ口」は無意識のうちにやってしまっている可能性が高いですね。
それぞれ具体的に見ていきましょう。
ポイント①NG話:この昔話はしちゃダメ!
一つ目は「NG話」です。
おじさんは「昔話」を話しがちです。

話題に困るとついつい話してしまうんですよね。
そんな昔話のなかには、若い人が「聞きたくない」と感じるものがあります。
書籍の著者は、若い人に「どういう昔話を嫌いと感じるか」と実際に尋ねてみたようです。
その著者が集めた回答のなかから、私が「これ言ってしまってるな」と特に感じたものを2つ選んで皆さんに紹介します。
若い人と話す際に注意していただければと思います。
NG話①「昔こんなのがあったけど知らないでしょ?」
まず最初は「昔こんなのがあったけど知らないでしょ?」です。
学校で働いていると、学生生徒がたまにスマホゲームを見せに来たりします。

「おじさんもやろうよ」と誘ってくることもあったりしますね。
私はそんなときについ、「昔こんなゲームがあったけど知ってる?」と言ってしまいますが、これが「NG」だと書籍では紹介されています。
令和の時代に戦時中のモンペの話をして、「知らないでしょ」と若い人に話しかけても、「知らないです」と言われて終わりですよね。
「おじさんになっても」より引用
「昔こんなのがあったんだけど、知ってる?」と、あなたがもし若い人に言っていたとしたら、きっと「つまらない話だ」と思われているかもしれませんね。 P33
確かに、思い返してみて「昔こんなゲームがあったけど知ってる?」と言ったとき、ほとんどの生徒の反応が薄かったように思います。

もっと自分のやっているゲームのことを詳しく聞いて欲しそうな表情をしていたかもしれませんね。
昔の遊びを思い出してテンションが上がるのは、しゃべっているおじさん本人だけだということを自覚しておきましょう。
NG話②「あの頃は良かった」
もう一つは「あの頃は良かった」です。
これもなぜかつい言ってしまいます。
また私の話になりますが、生徒が勉強の愚痴を言いに来ることがあります。

教員に言いにくいから、事務員のところに来るんですよね。
「探究の授業のプレゼン準備が間に合わない」といった話を聞くと、パワポなんか使うことなく、座学メインで授業を受けていた私は「今の子は大変だなぁ」と思ってしまいます。
そこで思わず「おじさんの頃はそんなややこしい授業がなくてよかった」と言ってしまったことがあります。
若い人からすればそんな昔のことはイメージできないので、「つまらない」と感じてしまうと書籍では述べられています。
「あの時代が良かった」こともあれば、「現代のほうが良い」こともある。結局、どの時代にも、どの世代にも、その人たちならではの楽しさがあるんだと思います。そして若い人たちは、インターネットがなかった世界をリアルには想像できません。
「おじさんになっても」より引用
だから「昔は良かった」という話は、彼らにはただつまらないんですね。 P35
逆に私が若い頃、おじさんの上司にこんなことを言われました。

昔は事務員で集まってこの時期はスキーに行ってたんだよ。あの頃は楽しかったなぁ。
これを聞いて私は、「職場の人と旅行まで行きたいとは思わないなぁ」と思ったのを覚えています。

今の”ゆるく”つながった関係の方が魅力的に感じてしまいますね。
「あの頃の方がよかった」はあくまで個人的な主観です。
一方的に決めつけて相手に価値観を押し付けるように話すのは止めておきましょう。
ポイント②OK話:この話は聞いてくれる
二つ目は「OK話」です。
先ほどとは逆に、若い人が嫌がらない話もあると書籍では述べられています。
ここでは、そのなかから私が「誰でも話題にできそう」と感じたもの2つを取り上げたいと思います。
OK話①「苦労話」
まずは「苦労話」です。
これも私の実体験ですが、以前勤めていた学校で上司から「昔在籍していたパワハラ事務員」の話を何度か聞く機会がありました。
話を聞いていると、とにかく無茶苦茶で、今の世の中だったら間違いなく「パワハラ」で訴えられるだろうと思われるものばかりでした。

言いがかりのような理由で何度も書類をやり直しさせたりとか、長時間立たされたまま、トイレに行くことも許されず説教されるとかあったみたいですね。
そんなエピソードを「今だから笑えるけど」と言いながら、明るめのトーンで話してくれると、こちらも「あぁ、この人も苦労してきたんだな」という気持ちになります。
それが話を聞こうという姿勢につながるわけです。
書籍でも以下のように述べられています。
たとえば、海外に留学したけど、言葉が全然わからず友だちもできなくて、おまけに人種差別まであって、でもあるとき思い切ってクラスの誰かに話しかけてみたら、実はみんな気にかけてくれていて、その後みんなで遊びに行って・・・・・・とか。
「おじさんになっても」より引用
(中略)
ひたすら悲惨な話は聞いているほうもツラいですが、社会人経験の長い人が苦労した話は、若い人はたいてい聞いてくれます。 P36
長く勤めていたら、何かしらの苦労話はあるはずです。
それらを若い人に披露できるように、普段から内容を整理しておいてはいかがでしょうか。
ただし、あんまり「同情してくれ感」満載に話すと逆効果かもしれませんので、ご注意ください。
OK話②「失敗話」
続いては「失敗話」です。

これはもう鉄板ですよね。
早速、書籍の解説を見てみましょう。
職場で調子に乗っていたら、あるとき単純なケアレスミスで会社に大きな損失を出してしまって、あのときの肩身の狭さといったら・・・・・・みたいな仕事上での失敗話とか。
「おじさんになっても」より引用
若い人は意外とそういう話が好きなようです。 P37
これと似たような話ですが、「失敗した話」ではなく「失敗しそうな話」も若い人は聞いてくれると私は感じています。
「失敗しそうな話」とは、「こうしたら失敗するよ」という話です。
これを実演を交えて話すと、真剣に聞いてくれます。
例えば、何かしらの問題がある書類をあえて上司に提出するのです。
その際、若い人には「上司はこの点を指摘して、やり直しを命じてくるはずだから見ててね」と伝えます。
そして案の定、指摘を受け、やり直しすることになります。
そこで「な、言ったとおりだろ」と言って、何がダメなのかを詳しく説明してあげるのです。
普通に教えるよりも、理解につながるという実感がありますので、皆さんも試してみてはいかがでしょうか。
ポイント③タメ口厳禁:若い人は気づいています
最後は「タメ口厳禁」です。
これもまずは書籍の解説を確認してみましょう。
どういうわけか、おじさんたちってタメ口なんですよね。そしてどうやらそれが「いいこと」だと思っているみたいです。
「おじさんになっても」より引用
(中略)
実はおじさんは、相手との上下関係をしっかり見極めて、大丈夫だと思ったときだけタメ口を使うんです。
そして、おじさんがそうやって上下関係を見定めたうえで「上から目線」の物言いをしてくることに、若い人たちはちゃんと気づいています。
だから、「おじさんのタメ口は不快だなあ」と感じているんです。 P49
ちなみに私は、年齢の離れた事務員同士ならタメ口は問題ないと思っています。

役職や勤続年数など上下関係が明確ですからね。
ただ、学生生徒に対してはケースバイケースです。
基本は書籍で述べられているとおり、「上から目線」と受け取られないように敬語で話すようにしています。
しかし、今の私の勤め先の生徒のほとんどは、我々にタメ口で話しかけてくるので、そうしたケースでは生徒に合わせてタメ口で話すようにしています。
「なめられるのでは?」と思われるかもしれませんが、嫌われるよりかはいいかなと思ってあえてそうしています。
まとめ
「おじさんが若い人と接する際の注意ポイント」についておさらいしましょう。
- NG話→「昔こんなのがあったけど知らないでしょ?」「あの時代が良かった」
- OK話→「苦労話」「失敗話」
- タメ口厳禁→「上から目線」で見られていると感じるので避ける
若い人と接しているとつい口に出したくなる「昔話」
でも、若い人にとっては、おじさんから「聞いてみたい昔話」と「聞きたくない昔話」があるわけです。
「あの時はしんどかった」「あれは恥ずかしかった」が時を経て、若い人とのコミュニケーションのきっかけになるかもしれません。
そのことをぜひ意識して、普段から「苦労話」や「失敗話」のエピソードを仕込んでおきましょう。
この記事の内容が、若い人から「少なくとも嫌われない」ためのヒントになれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。


