

この記事は以下のような人を対象としています。
・あらゆる場面で活用できる「はずさないコミュニケーション」を身につけたいと思っている人

新しい環境でうまくやっていきたいけど、周りとのコミュニケーションが不安だなぁ。

なかなか同僚と打ち解けることができない。もっといい距離感の関係を構築できれば。
こんな悩みをお持ちではありませんか。
- 人事異動で別の部署に配属となった人
- 転職して新たな職場で働き始める人
- 新入生と教職員
新年度は、新たな環境に飛び込む人とそれを受け入れる人とがたくさん関わりあう時期です。

あちこちで期待と不安が入り混じった表情の人をお見かけしますね。
そこで意識するのがお互いのコミュニケーションの取り方。
受け入れる側も受け入れられる側もスムーズに新しい環境に適応できるよう、人間関係の構築に努めたいところです。
しかし、その第一歩をどう踏み出せばよいか悩んでしまいがち。
そこには、他人とのコミュニケーションの取り方についてきちんと教えられる機会が少なく、独自の経験に頼って人と接してきたことが大きく関係していると考えられます。

名刺の渡し方や電話の取り方は教えてもらったりしますけどね。
では、どうすればよいのか。
その解決策の一つとして考えられるのが、スッと打ち解けるのがうまい人が持つ「はずさないコミュニケーション」の方法の中でも「大人の話し方」を学ぶこと。
そのスキルを、普段の会話などに取り入れていくことが有用です。
そこで今回は、その「大人の話し方」について紹介している書籍のなかから、私が実際にやってみて効果を実感したものを3つ紹介したいと思います。
その3つとは以下のとおりです。
- 「安心感」を意識して報告・連絡
- できるだけ相手に近づいて挨拶
- 3大タブー言葉禁止
これらのコツを実践できるようになることで、新しい職場や人間関係でも余計な緊張を感じることなく、コミュニケーションをとることができるようになります。
それが良好な人間関係の構築につながり、さらに周りからの信頼獲得の効果も期待できます。
参考にしていただければ幸いです。
書籍の紹介
書籍名:最初の15秒でスッと打ち解ける大人の話し方
著者名:矢野 香
出版社:日経BP
発売日:2024年4月1日
まず結論から伝えるべき理由|『安心感』を意識して報告・連絡
新しい勤め先や配属先の仲間と良い関係を構築するために大切なのは「安心感」を持ってもらうことです。

安心安全って大事ですよね。
その「安心感」獲得のために書籍では以下のような話し方をすすめています。
「この人は自分たちの仲間だ」と相手に認めてもらえるとは、言葉を換えれば「安心してもらえる」ということです。
「最初の15秒でスッと打ち解ける大人の話し方」より引用
(中略)
まず大事なことは、「起承転結」の順番で話すのをやめることです。 P24
私立学校事務員にとって、日々の報告・連絡は単なる情報伝達ではなく、組織全体の安心感を支える重要な役割を担っています。

外部との窓口になっているケースが多いので、トラブルの第一報を受けることがよくあるんですよね。
だから、簡潔かつ明瞭に報告・連絡することが求められるのですが、その際「起承転結」を意識しすぎると伝わりづらくなってしまいがちです。

私の周りの事務員も真面目な人が多いので、起承転結できっちり伝えたがる傾向があるように感じています。
加えて教員や管理職は多忙であり、限られた時間の中で数多くの判断を迫られます。
そのため、伝え方ひとつで相手の受け取り方や判断の質が大きく変わることを意識する必要があります。
そこで大切なのが、「いい報告か悪い報告かを最初に伝える」こと。
書籍でも次のような話し方が紹介されています。
たとえば、「いいお知らせがあって」、あるいは「悪い報告なのですが」と、まず内容がいいか悪いかを伝えます。そうすると聞く側は、安心しながら聞いていいのか、深刻に聞くべきなのかがわかります。 P25
「最初の15秒でスッと打ち解ける大人の話し方」より引用
結論を先に示すことで、相手は話の全体像をすぐに把握でき、無用な不安や誤解を防ぐことができます。
例えば、「本日は良いご報告です」「少し対応が必要な案件があります」といった一言があるだけで、聞き手は心構えを持って内容を受け止めることができます。
これにより、話の途中で不安を募らせたり、誤った前提で理解したりするリスクが軽減されます。
ただ、言い方には注意が必要です。
ドラマなどで「いい知らせと悪い知らせがあるけどどっちから言ってほしい?」みたいなやりとりがあったりしますが、これは「安心感獲得」という面からは逆効果になります。

たまにもったいぶってこんな言い方する人がいるんですけど、「ドラマの見過ぎだろ」と思ってしまいますね。
私の経験上、悪い報告の場合、この一言の有無は大きな差を生むように感じています。
前置きなく問題点だけを伝えると、聞き手は驚きや不信感を抱きやすくなります。
しかし、先に「状況としては課題があります」と伝えた上で詳細を説明すれば、冷静に対応策を考える余地が生まれます。
結果として、「この人の報告・連絡は安心して聞ける」という印象を相手に持ってもらえるようになり、コミュニケーションがスムーズになります。
まずは「悪い報告」の方から練習してみましょう。
生徒にも安心感を|できるだけ相手に近づいて挨拶
これは新入生への対応の際に役立つ話し方です。
まずは書籍の解説を見てみましょう。
第一印象で好印象を与え相手に信頼してもらうには、挨拶が重要です。そこでポイントとなるのが、距離。相手のパーソナルスペース(人と人との快適距離)にいったん侵入して、あえて距離を縮めて挨拶をすると相手の警戒感が解けます。 P38
「最初の15秒でスッと打ち解ける大人の話し方」より引用
私立学校事務員にとって、生徒との挨拶は単なる形式的なやり取りではなく、信頼関係を築くための重要なコミュニケーションの第一歩です。
その質は、日々の業務の円滑さや職場全体の雰囲気に大きく影響します。

挨拶のやりとりができる生徒が増えてくると、仕事のモチベーションも上がってきますね。
そこで意識したいのが、「できるだけ相手に近づいて挨拶をする」という姿勢。
特に私は証明書の発行を依頼しに来た生徒に対して、この姿勢を大事にしています。
この点について解説している箇所を確認してみましょう。
「お待たせしました」と言いながら、一度その人の前まで近づきます。その後で自分の席に着くようにしましょう。
「最初の15秒でスッと打ち解ける大人の話し方」より引用
できるだけ相手に近づいて挨拶をする。そのあとで自分の位置に戻る。そうすると、「わざわざ近くまで来て挨拶をした」という身体的な表現が、相手と親しくなりたいというあなたの気持ちを代弁してくれます。 P39
事務員のなかには、自席に座ったまま窓口に来た生徒とやり取りをする人がよくいます。
その様子について、私は正直あまりいい印象を持っていません。
だから、必ず立ち上がって近づいたうえでやりとりをし、最後に証明書を渡す際には、カウンター越しではなく事務室から出て渡すようにしています。
こうした姿勢を通じて生徒に対する敬意を表すことで、「相談しやすい存在」として認識されるきっかけにつながっていると感じています。
もちろん、相手の状況への配慮も欠かせません。
急いでいる様子の生徒や、友人同士で会話している最中など、無理に距離を詰めることでかえって負担になる場合もあります。
大切なのは、「相手にとって心地よい関わり方かどうか」を常に考えることです。
春先は証明書発行で事務室に訪れる生徒が増える時期でもあります。 この絶好の機会を使ってぜひ生徒とのコミュニケーションを深めてみましょう。
無用な誤解を避けるためにも|3大タブー言葉禁止
最後はついやってしまいがちな「だめな話し方」を紹介したいと思います。
これは教職員や生徒、保護者など全ての人とコミュニケーションを取る際に大切なポイントです。
私立学校事務員に求められるのは、正確な事務処理能力だけではありません。
教職員や保護者、生徒と円滑な関係を築くための「言葉遣い」もまた、重要な職務の一部です。
その中で特に意識したいのが、「3大タブー言葉」を安易に使わないことです。
まずは書籍に内容を確認しておきましょう。
印象がいい人と悪い人の差は、返事に現れます。印象が悪い人は、相手への返事にたいてい、3大タブー言葉を使っています。
「最初の15秒でスッと打ち解ける大人の話し方」より引用
3大タブー言葉とは、「了解」「なるほど」「参考になりました」です。 P172

私は「なるほど」が口癖です。どうしても言ってしまうんですよね。
一見すると、どれも日常的によく使われる便利な言葉です。
しかし、使い方によっては相手に軽い印象や距離感のズレを与えてしまう可能性があります。
例えば「了解しました」は、カジュアルな場面では問題ありませんが、目上の教職員や保護者に対して使うと、ややフラットすぎる印象を与えることがあります。
より適切なのは「承知いたしました」や「かしこまりました」といった表現です。
これにより、相手への敬意がより明確に伝わります。
また、「なるほど」という言葉も注意が必要です。
相手の説明に対して理解を示すつもりでも、受け取り方によっては「評価している」「上から見ている」といった印象を与えることがあります。
特に保護者対応や外部の方とのやり取りでは、無意識の一言が信頼関係に影響を及ぼすこともあります。
このような場面では、「おっしゃるとおりです」「理解いたしました」といった、より丁寧で共感を含む表現を使うようにしましょう。

私も「おっしゃるとおりです」を練習中です。
さらに「参考にします」という言葉も、使い方には注意が必要です。
この表現は一見前向きに聞こえますが、場合によっては「採用するかどうかは分からない」「とりあえず聞いておく」という曖昧な印象を与えかねません。

「前向きに検討します」みたいな感じですかね。「絶対検討する気ないだろう」と思われるやつです。
特に相手が時間をかけて提案や意見を伝えてくれている場合には、誠意が伝わりにくくなります。
そのため書籍では、「勉強になります」「ぜひそうさせていただきます」などの表現をすすめています。
これらの言葉を完全に使ってはいけないというわけではありませんが、場面や相手に応じた言葉選びができているかを常に意識することが大切です。
日々の業務の中で、自分の言葉を一度立ち止まって見直す習慣を持つこと。
それが、相手に安心感と敬意を伝える第一歩です。
「3大タブー言葉」を意識的に避け、より適切な表現を選ぶことは、事務員としての信頼性を高めるだけでなく、学校全体の印象向上にも寄与していくのです。
ぜひ意識してみましょう。
まとめ
明日からでもできる「大人の話し方」のポイントをおさらいしましょう。
- 『安心感』を意識して「いい報告」「悪い連絡事項」とまず告げる
- カウンター越しの生徒対応をやめて、できるだけ相手に近づいて挨拶する
- 3大タブー言葉「了解」「なるほど」「参考になりました」をやめる
新しい仕事仲間や新入生、保護者との良好な関係構築のためにできそうなものからぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。

