

この記事は以下のような人を対象としています。
・今よりも仕事やプライベートを充実させるための手帳の活用法を探している人

毎年手帳を買って使っているけど、そんなに書くことがないんだよなぁ。
日々の仕事を進めたり、プライベートの時間を過ごすなかでこんな悩みが頭に浮かんだことはありませんか。
- 取引先への支払日
- 会議、打合せの予定
- 調査等提出物の締め切り
私立学校事務員の仕事をするうえでは、この3つのスケジュールをおさえておけば9割方問題は生じないというのが私の実感です。

私のような会計・経理担当者の仕事は、ルーティン業務の塊みたいなものなので、特にそんな感じがしています。
仕事についてはそのような傾向があるため、私は長い間「5年手帳」というものを使っていました。
1冊の手帳に5年分の内容を記録できる手帳です。
これをパラパラとめくり、毎年この時期に何をしていたのかを見返すだけで、仕事の抜け漏れを防ぐことができるので、大変重宝していました。
一方プライベートはというと、そんなに趣味があるわけでもなく、交友関係も広くないため、手帳の空白を埋めるほどの予定はありません。
その結果、冒頭のような悩みに至っていました。
そんな悩みの一因として「手帳のスケジュール管理機能以外の活用法を知らない」ということが考えられます。
スケジュール管理以外にも、アウトプットやフィードバックなど様々な使い方を知ることで、仕事やプライベートでもっと手帳を活用しようという気持ちになります。
そうした気持ちになることで、手帳を書いたり読み返したりする時間が増え、
- 仕事のモチベーションや発想力などがアップ
- プライベートの充実感もアップ
といったことにつながるわけです。
そこで今回は、私が今まで読んだ手帳の活用法に関する書籍のなかで、前述の悩みの解消につながると感じたものを3つ紹介したいと思います。
その3つとは以下のとおりです。
- 手帳を目的別に使い分ける
- 手帳には目標や心の響いた言葉などを書き留める
- 手帳を見返す時間を意識的に作る
今回は2冊の書籍を紹介しますが、この3点は2冊とも共通しておすすめしているポイントになります。
複数の書籍ですすめているということは、それだけ効果が期待できるということとも受け取れますので、参考にしていただければと思います。
書籍の紹介
書籍名:世界のVIPが指名する 執事の手帳・ノート術
著者名:新井 直之
出版社:文響社
発売日:2017年11月12日
書籍名:文房具ソムリエの手帳時間
著者名:石津 ヒロシ
出版社:秀和システム
発売日:2024年11月30日
【慣れの問題】手帳を目的別に使い分ける
手帳は1冊だけという人が多いと思います。
その方が持ち物が少なくてすむというメリットがあることは私も理解しています。
実際、私も以前は5年手帳1冊しか持っていませんでした。
しかし書籍では、以下のようにあえて手帳を分けることをすすめています。
3冊のノート+2色のペンという最小限のツールで効率よく予定を管理でき、さらには周囲への報告・共有もできるという優れものです。 P3
「世界のVIPが指名する 執事の手帳・ノート術」より引用
スケジュール管理やアポイントメント(アポ)などの予定を管理する手帳は、あくまで母体、プラットフォームとして、それとは別に、自分の領域別に手帳を使いわけることをおすすめします。
「文房具ソムリエの手帳時間」より引用
自己投資の勉強、アイデア出し、タスク管理、プライベート、ダイエット、趣味、習いごとなど、自分にとって必要だと思われるジャンルを分けて、それぞれに合った手帳を探してみてください。 P40
前者の方の「3冊のノート」とは、「ノート」「手帳」「アプリ」の3つを指しており、それぞれ以下のように使い分けします。
- ノート:打合せの記録やアイデア出しなど
- 手帳:自分の将来をよりよくするための記録
- アプリ:スケジュール管理
一方後者は、目的別というよりはジャンル別という意味合いが強い分け方のように感じられます。

ちなみに私は「3冊のノート」方式派です。
スケジュール管理などはGoogleカレンダーにまとめて、それ以外にノートパッドと手帳を使っています。
どちらの分け方が自分に合っているかは好みの問題があると思いますが、分けた方が情報が整理されてアクセスしやすいというメリットがあるように感じています。
例えば、私は「3冊のノート」以外に資格試験用に1冊手帳を用意したことがあります。
試験の日程や学習計画、覚えておきたいことなどを書いておけば、その1冊だけを見れば必要な情報にたどり着くことができるので、非常に便利でした。
1冊にまとめると、前述の「書くことがない」問題からは抜け出せますが、情報整理の面では分ける方に軍配があがるというのが実感です。
あと、目的によって手帳に求める様式が異なるという問題も解消されます。

スケジュール管理だとこのタイプがベストなんだけど、メモを取ったりするにはあっちのタイプの方がいいなぁ。
といったことに悩むことなく、それぞれの用途に適したものを選ぶことができます。
自分が使いやすいものを自由に使うことによる余計なストレスの軽減。
そうした効果もあり、手帳やノートをもっと活用しようという気になります。
荷物は増えるかもしれませんが、すぐに慣れますので試してみてはいかがでしょうか。
【バイブル化】手帳には目標や心の響いた言葉などを書き留める
では、実際手帳にはどんなことを書けばよいのか。
その点について、それぞれの書籍で紹介している内容を以下に引用します。
カレンダー欄で行うこと
●その日、自分が将来のためにアクションを起こしたかどうか〇×をつける
●より豊かな将来のために、目標を月の初めに明記するノート欄
「世界のVIPが指名する 執事の手帳・ノート術」より引用
●将来のために自分のものにしておきたい知識や、自分を成長させてくれそうなものの見
方、考え方を書き留める
●心に響いた誰かの言葉や本の一節を書き留める P16
いつも自分のモチベーションを保ち、奮い立たせるのは簡単なことではありません。一方で、つねに目標を意識し、達成に向けた行動を取ることができたら、毎日少しずつ成長して、目標達成でき、なりたい自分に近づけます。
「文房具ソムリエの手帳時間」より引用
手帳をうまく活用している人の多くは、こういった言葉、名言を書き出し、折に触れて見返し、自分と対話しているのです。 P24
前者の方は、手帳はカレンダーとノートが1冊にまとまっているものを使うということを前提としています。

私もそれを使っています。
どちらの書籍でも「目標達成」「自分の成長」を手帳活用の目的としていると言えそうです。
手帳をよりよい人生のためのバイブルにするというイメージではないでしょうか。
ただ、そのために難しいのが「目標」を書くこと。
手帳に〇×をつけたり、本の一節などをメモしたりするのは割と簡単なのですが、「目標」をどう決めるか悩ましいところです。
そんな人のために、書籍では以下のような目標の立て方を紹介しています。
事務職などの人は、営業職ほど明確な目安がないため、たしかに目標を立てづらいと感じていても不思議はありません。
「世界のVIPが指名する 執事の手帳・ノート術」より引用
では、目標を「改善」と言い換えてみると、どうでしょう。(中略) 事務職のようにルーティンワークの多い職種でも、見直してみると、改善したいポイントが見つかるはずです。それを「目標」として、手帳に記せばいいのです。 P89
「改善」だったら月に1つくらい思い浮かびそうではないでしょうか。

ちなみに私の今月の目標(改善)は、「属人的な業務を減らす」です。
そのために、自分が担当している細かな仕事のマニュアルを整備しています。
そして少しでもそのためのアクションが取れた日には、手帳のカレンダー欄に「〇」と書き込みます。反対に何もしなかった日には「×」を書きます。
引用文にもあるとおり、これであれば事務職でも手をつけられそうです。
参考にしてみてはいかがでしょうか。
【手帳時間】手帳を見返す時間を意識的に作る
まずは書籍の言葉を引用します。
1日の終わりに、その日、将来に向けてどんなアクションを起こしたか、あるいは何もできなかったのかを書き込む。
「世界のVIPが指名する 執事の手帳・ノート術」より引用
さらにノート欄には、自分の血肉としたい知識や言葉を書き込んでいく。
こうした使い方ですから、毎日、最低1回は手帳を開くことになります。
加えて、移動中などにも手帳を開く習慣をつければ、それだけ手帳の内容が自分の中に刷り込まれていきます。 P106
とくにおすすめなのは、朝と夜の2回、必ず手帳を開いて書いて見返すことです。 P44
「文房具ソムリエの手帳時間」より引用
どちらの書籍でも「やるべきこと」にフォーカスするために、手帳と向き合う時間を意図的に設けることをすすめています。

書きっぱなしだと、どうしても忘れてしまいますからね。
せっかく立てた目標やメモした知識などをそのままにしていてはもったいないです。
1日のうち複数回見返すようにしましょう。
実際にやってみると、毎日同じ内容ばかり見返すのが嫌になり、何か新しいことを書き足したくなります。
そうすると、自分の知りたい情報を探すためにアンテナの感度が上がり、結果として「書くことがない」という状況が少なくなるというのが実感です。
ぜひ実践してみることをおすすめします。
【結論】実際にやってみて実感したこと
まず「世界のVIPが指名する 執事の手帳・ノート術」の方を読んだときから、私は前述の「5年手帳」を卒業しました。
そして前述のとおり「3冊のノート」を今では活用しています。
書籍を読んだ当初はガラケーだったので、「2冊のノート」から始めましたが、スマホに変えてからは「3冊のノート」をフル活用しています。
そのおかげか、「手帳に書くことがない」ということで悩むことはほぼなくなりました。

Googleカレンダーを見て、「代わり映えしないなぁ」と思うぐらいです。
そんなGoogleカレンダーも「アラーム機能」が重宝しています。
仕事の抜け漏れを防ぐことができて大変便利です。
また、「文房具ソムリエの手帳時間」を読み、改めて今自分が実践している手帳の使い方が間違っていないことも確認できました。
資格取得や業務改善など成果も実感しているので、しばらくはこのやり方を続けたいと考えています。
まとめ
私立学校事務員として20年以上働いていますが、会計・経理のようなバックヤード業務を担当していると、手帳はルーティン業務のことばかり書いてしまいます。
もちろんそれも大切なのですが、それだけだと同じことの繰り返しのような感覚となり、前に進んでいる気がしません。
もし、私と同じような状況に陥っている方がおられましたら、今回紹介しました方法をお試ししてはいかがでしょうか。
私自身はこうした閉塞感のようなものがかなり解消されたように感じています。
皆さまの参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。