この記事は、こんな人を対象としています。
・仕事のミスを減らしたいと思っている方
・ミスを減らす具体的な方法を知りたい方
業務をしていると、どうしてもミスは避けられないですよね。
でも、できる限りミスは減らしたい。
そう思っている皆様に、そのミスを極力減らすための具体的な方法について書かれた書籍を紹介いたします。
書籍の紹介
書籍名:JALで学んだミスをふせぐ仕事術
著者名:小林 宏之
出版社:SBクリエイティブ
発売日:2018年2月26日
「ミスをなくし、事故、トラブル、不祥事を防止するための基本中の基本は、なにを置いても「基本・確認行為を忠実に」です」
(以上、本書より抜粋)
40年以上、日本航空に勤務し、現在はリスクマネジメント・危機管理専門家として活躍する著者が、ミスを防ぎ、「確実な仕事を完遂する」ための仕事術について紹介した書籍
私がチェックしたポイント(書籍より引用)
- パソコンに大事なデータを入力するときは、あえて1秒の「間」を取る。「これで本当にいいのか?」を考えてから入力、操作するというしくみをつくる。
- 集中力を高める環境を整える。重要度の高い仕事をする際は、業務の妨げになるものを机の上に一切置かない。
- 目で見るだけでなく、声も使って確認することで、より精度を高められる。
- 毎回同じ項目を、愚直なまでにチェックし、これを繰り返し行うことで、ミスをふせぐ努力をする。
実際に私がやってみたこと
振込業務の手順の見直し
経理担当が犯してしまうミスとして「振込ミス」があります。
「振込先」や「振込金額」などを誤るミスです。
私も恥ずかしながら、ミスをしたことがあります。
「振込先」を誤り、別の取引先に振込をしてしまいました。
私自身はミスに全く気付いておらず、お金の振り込まれた取引先から「これは何の支払いですか」という問い合わせの連絡を受けて初めて発覚しました。
「こんなミスをするとは」とかなり落ち込みました。
そこで、この書籍を読んで、自分のやり方を見直し、ミス防止に取り組みました。
【「間」をとる入力】
本校はネットバンキングにより、取引先への振込を行っています。
振込データを入力する際、1件ごとに少し間を置いて「振込先は〇〇、金額は△△」と確認してから入力をするようにしました。
【机上の整理】
振込データを入力する前に、入力に必要な書類以外は引き出しに入れるようにしました。
加えて、同僚には申し訳ないのですが、入力中は電話や来校者の対応をしないようにしています。
もともと電話も来校者も少ない学校のため、問題ないと個人的に判断しています。
【声だし確認】
入力を終えると、入力内容をプリントアウトして請求書等とチェックしますが、そのチェックを小さく声を出しながら行うようにしました。
具体的には、会社名と金額を声に出して確認しています。
【チェックリスト作成】
いつでも同じ項目を繰り返しチェックできるよう、チェックリストを作成しました。
今までは何も見ずに記憶や経験に基づいて、チェックや入力をしていましたが、それを文字にしました。
さすがに一件ごとにリストを見ることはないですが、とにかくまずはリストを手元に準備して、項目を確認してから取り組むようにしました。
自分の業務への影響(取り組んだ成果)
この方法を取り入れてから2,3年経過していますが、幸いなことに一度もミスは起きていません。
以前より細心の注意を払いながらこの業務にあたっていたため、ミス自体が滅多に起こらない状態であったことを考慮しても、順調に機能していると感じています。
ただ、本校のように小規模で振込件数が少ない高校だからできる部分もあるように思います。
本書では以下のように、飛行機が出発する前の機長と副操縦士による二人一組のチェックの事例も紹介されていますので、そちらの方が大規模な高校には参考になるではと感じました。
1人がチェックリストを読み上げ、もう1人がそれを追唱することで、互いに耳からも確認することになっているのです。
P58
この「耳から」というところが、ミスを減らすポイントと実感しています。
上述のとおり、声出し確認を実行していますが、入力内容のチェックだけでなく、文書作成のときも声出し確認をしています。誤字脱字等のミスの発見に大変効果があると実感しています。
また、チェックリストを作成したことで、担当者の交代等にも対応できるようになったと思います。
担当者交代時も慣れるまではミスが起こりやすいです。
手順とチェックリストを整備することで、こうしたリスクにも備えることにつながり、チームとして「ミスをふせぐ」仕組みを作ることができたと考えています。
なお、これはまだ実行出来ておりませんが、複数人で業務にあたる場合の確認方法で参考になると感じた部分がありますので、以下に紹介させていただきます。
受け手側の立場で少しでも不安に思ったら「確認の意味でうかがいますが」という枕言葉をつけて確認する。
P72
確かに、「相手の気分を損ねずに確認もできる上手な言い方」という印象を受けます。
皆さまもご参考にされてはいかがでしょうか。
まとめ
大事な仕事の前は「間」と「整頓」で一呼吸。
確認は目も口も使って精度アップ。
今回紹介しました内容は、私の勤め先のように小規模で財政状態の厳しい学校にとっては、お金もかからず取り組みやすい方法です。
ぜひ、参考にしていただければと思います。
これからも皆さんと一緒に地味に地道に「事務活」に取り組み、お役に立ちそうな情報を発信していきますので、よろしくお願いいたします。