

この記事は以下のような人を対象としています。
・才能や学歴、資格など誇れるものがなく、自分に自信を持てない人

自分には自慢できるようなものが何もないなぁ。
そんなことを思った経験、ありませんか。
私は何度もあります。
- チームをうまくまとめてやるべきことを前に進める先輩事務員
- 会議で積極的に発言する同年代事務員
- 高学歴で頭のいい後輩事務員
こうした人を目の当たりにすると、特にそんな考えが頭をよぎります。
そもそも、私のように「何もない」から地味な私立学校事務員を希望した、という人も多いというのが私の実感です。
しかしこのご時世、働き続けるためには遅かれ早かれどこかのタイミングで「何もない」状態を抜け出す必要があります。
そこでこの記事では、「何もない」人でも身につけられる「成功するための3つの力」を、参考書籍の内容に基づき、紹介したいと思います。
その3つの力とは以下のとおりです。
「「何もない」こそ最高の武器になる 何も持っていなかったフツーの主婦だった私が、たくさんの夢を叶えたちょっとした方法」より引用
- 観察力
- スピード力
- 素直力(明るさ力を含む) P16
それぞれの力の養い方も書籍には掲載されていますので、その方法を私の実体験なども交えながら解説したいと思います。
参考になれば幸いです。
書籍の紹介
書籍名:「何もない」こそ最高の武器になる 何も持っていなかったフツーの主婦だった私が、たくさんの夢を叶えたちょっとした方法
著者名:山中 恵美子
出版社:Gakken
発売日:2023年6月
【前提】3つの力について
まず、皆さんと共有したい箇所がありますので、以下に引用します。
この3つの力は、誰でも何歳でもその気になれば育てられる力のはずです。
「「何もない」こそ最高の武器になる 何も持っていなかったフツーの主婦だった私が、たくさんの夢を叶えたちょっとした方法」より引用
一芸に秀でていなくても。特に才能に恵まれていなくても。たとえお金持ちでなくても。ちょっとした心がけで伸ばせる力です。 P16-17
確かにこの3つの力、個人によって力の差はありますが、全く持っていないという人に少なくとも私は出会ったことがありません。

自分自身に照らしてみても、「スピード力」は低いですが、「観察力」と「素直力」は人並み程度にはあるかなという印象です。
そんな私の経験からも、上述のように年齢や性別などとは関係なく、伸ばすことができる力であるという点には共感できます。
さらに、もう1点共有したいのが以下のポイント。
お金や人脈や実績などが「何もない」というのは、伸び代がたくさんあるということで、成長しかないのです! P18
「「何もない」こそ最高の武器になる 何も持っていなかったフツーの主婦だった私が、たくさんの夢を叶えたちょっとした方法」より引用
メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手も、かつての自身へのインタビューで「伸びしろしかないと思っています」という旨の発言をしています。
何かに挑戦しようとするとき、「自分にはまだ伸びしろがある」と思いながら取り組むことは大切なことです。

皆さんも「できる」と思いながらやったことと、「自信がないなぁ」と思いながらやったことでは、前者の方がうまくいったという経験はないでしょうか。
ですので、この3つの力についても、自分の「伸びしろ」を意識しながらトレーニングすることをおすすめします。
この「伸びしろ」こそが「最高の武器」だと私は感じました。
以上、共有したいことをまとめると、
- 誰でもいつからでも、3つの力は伸ばすことができる
- そのために「伸びしろ」という最高の武器を活用する
ということになります。
この2点を踏まえて、以下読み進めていただければと思います。
【どこなら勝てるか】観察力
まず、1つ目の観察力。
参考書籍の筆者は、小学校時代のいじめ体験から様々な処世術を編み出したことが、「観察力」の養成につながったと紹介しています。
私もこの点には共感できます。
幸い、私はいじめにはあったことがありませんが、親からよく「他人との比較」で叱られていた記憶があります。

「〇〇君はできるのに、どうしてあなたは」といったような叱られ方ですね。
この経験が影響しているのか、他人のことをやたらと意識してしまう傾向が自分にはあると思っています。
例えば、中学・高校時代は他人のテストの点を非常に気にしていました。
今ではその傾向を自分で認識しているので、ある程度意識をコントロールできるようになりましたが、幼少期のこうした経験は、良くも悪くも社会人になっても引きずってしまうように実感しています。
この「良くも悪くも」の「良く」の部分が、成功するための観察力に関係するわけです。
具体的には「他人のことをよく理解できるようになる」ということ。
これが、自分の味方や理解者などを増やし、心豊かに幸福な人生を歩むことにつながると書籍では紹介されています。

逆に「悪く」の部分は、「どうしてあの人にはできて自分にはできないんだ」と自分を責めることにつながってしまうので、注意しましょう。
そして、この観察力を磨くために有益なトレーニングが「小さいことでもナンバーワンを目指す」ということ。
書籍でも以下のように紹介されています。
「相手が喜んで取引をしてくれるような人生」を送りたい。
「「何もない」こそ最高の武器になる 何も持っていなかったフツーの主婦だった私が、たくさんの夢を叶えたちょっとした方法」より引用
「相手が喜んでかかわってくれるような、一目置かれる存在」になりたい。
そのために、どうすればよいか一生懸命模索しました。結果、頭に浮かんだのが「信用がないなら、ナンバーワンを獲る」という方法でした。 P61
著者は、この方法で取引先等の信用を得ることができて、事業を成長させることができたという旨のことを書籍の中で述べています。
この方法を個人にも当てはめてみるのです。
そのためには、周りの事務員のことをよく観察して、「どの分野なら自分はナンバーワンになれるか」を考える必要があります。
この方法を実践することで、観察力も磨かれ、職場での自分のポジションも確立することができます。
私個人のおすすめは「周りの人が嫌がっていることは何か」を観察することです。
私の場合、周りの人は「数字」や「お金」のことを嫌がっている人が多いように感じました。
それならば、

私が入職以来関わってきた経理・会計の分野で一目置かれるように努力すればよいのでは。
という考えに至り、今もその意識で取り組んでいます。
皆さまも、どんなことでもいいのでナンバーワンになれそうなところがないか観察してみてはいかがでしょうか。
【判断は違和感重視】スピード力
2つ目の力は「スピード力」です。
以前の記事で仕事の「初速」を上げる方法を紹介しました。
この「初速」は「スピード力」とも言い換えられると思います。
そしてそこでも触れましたが、成果を出し続ける人は、そうでない人よりすぐに仕事を始める傾向が高い。
つまり、仕事の成果と「スピード力」は密接な関係があるということです。
今回の参考書籍でも、この「スピード力」と成果の関係について以下のように述べています。
素早い反応や素早い行動は、成功に必須です。たとえば、メールをもらったら即レスをする。本をすすめられたら、すぐに買って読んで感想を話す。
「「何もない」こそ最高の武器になる 何も持っていなかったフツーの主婦だった私が、たくさんの夢を叶えたちょっとした方法」より引用
スピード感のある姿勢は、信頼を得るための近道です。 P159
さらに、このスピード力を上げるためにおすすめしているのが以下の方法です。
「やる・やらない」の決断は0.2秒。その後、「どうすればやり遂げられるか」については、動いてから考えるくらいで、十分です。 P162
「「何もない」こそ最高の武器になる 何も持っていなかったフツーの主婦だった私が、たくさんの夢を叶えたちょっとした方法」より引用

「YES」か「NO」で答えるだけのことは、直感だけで判断するということですね。
私はこの方法を生徒相手に行っています。
理由は生徒相手だと気楽に練習できるからです。
おすすめの音楽やスマホゲームなど、他愛もないことを尋ねてそれを聴く(やる)かを0.2秒で決めてみる。
失敗しても特に影響ありませんし、すぐに実行したことを生徒に伝えると、喜んでくれるという効果もあります。
こんな小さなことですが、私のようなスピード力が低い人が決断やコミュニケーションのスピード力をアップさせるにはちょうどいい練習だと思いますので、おすすめします。
【挨拶と感謝】素直力(明るさ力を含む)
3つ目の力は「素直力(明るさ力を含む)」です。
この力の効果について述べられた部分を以下に引用します。
「おはよう」と声をかけられたら、倍の笑顔で「おはよう」と返す。
「「何もない」こそ最高の武器になる 何も持っていなかったフツーの主婦だった私が、たくさんの夢を叶えたちょっとした方法」より引用
同意を求められたら、「だって」と言い返すより、一旦は「そうだよね」と同意する。
そんなしつけのおかげで、今でも多くの人が集まってくださるのでしょう。そして、その人たちが運んできてくれたご縁や運のおかげで、さまざまな夢を実現できてきたような気がします。 P99
学校を見渡してみても、感じのいい挨拶をする教職員や生徒は、周りの人から信頼を得ているように感じます。
結局それが、仕事を進めるうえで重要な「他人の協力」につながっているというのは、皆さんも思い当たるところがあるのではないでしょうか。

私の以前の職場の上司は、見ていて気持ちがいいくらいの笑顔で相手と接していました。
そのおかげか、気難しい教職員でもその上司が話をすればうまく収まるという状況を何度も目撃しましたね。
その挨拶と並んでおすすめされているのが「感謝」です。
書籍では、この感謝する習慣を身につけるために、以下のような「感謝のワーク」をおすすめしています。
「感謝したいところ」を見つけ、「ありがとう」と言うこと(心の中で唱えること)を1日繰り返す、というものです。 P114-115
「「何もない」こそ最高の武器になる 何も持っていなかったフツーの主婦だった私が、たくさんの夢を叶えたちょっとした方法」より引用
実際やってみると、日ごろの小さなことにも感謝の気持ちを持つようになることを実感すると思います。

例えば「電車が時刻どおりに来た」とか「生徒が締め切りを守ってくれた」などに注意が向くようになりましたね。
他者からの信頼獲得だけでなく、自分の心の余裕も生まれるという実感がありますので、取り組んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
3つの力に共通しているポイントは「他者からの信頼獲得」。
「他者から信頼されること」は社会に出て働く上で、重要なポイントだと言われています。
そして、最初に述べましたとおり、「何もない」は「伸びしろしかない」ということです。
その伸びしろを活かして3つの力を伸ばすことができれば、他者からの信頼を獲得することができるというわけです。
「何もない」を「他者から信頼される」つなげる。
そうやって、これからも社会で働き続けられるように取り組んでいきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。