

この記事は以下のような人を対象としています。
・「私立学校事務員の仕事は地味で、毎日同じようなことの繰り返し。これでいいのだろうか」と心配する人
以前の記事で、私が転職した際に、不安を解消するために参考にした書籍を紹介しました。
その書籍を読んだ時期は、特に仕事への不安が強かったため、何か心の支えとなるようなものを探していました。
そこで出会ったのが、今回紹介する書籍です。
先人たちの「名言」の中から、心のよりどころになるものを見つけ、仕事をするうえでの指針にしようと思い、手に取ったのがきっかけでした。
この記事では、書籍に掲載されている名言のうち、私が私立学校事務員向きと感じているものを3つ紹介します。
その3つとは以下のとおりです。
不安な未来を生き抜く知恵は、歴史名言が教えてくれる「明日を変える力」を磨く55の言葉より引用
- 過去と他人は変えられないが、未来と自分は変えられる。P28
- びっくりするような好プレーが、勝ちに結びつくことは少ない。確実にこなさないといけないプレーを確実にこなせるチームが強い。P34
- 失敗すればやり直せばいい。やり直してダメなら、もう一度工夫し、もう一度やり直せばいい。P114
書籍自体は10年ほど前に発売されたものですが、名言のいいところは時間が経っても、色褪せないところ。
現在も活躍中の方の言葉もあり、どれも私が私立学校事務員として仕事に取り組むうえで、心の支えとなっています。
皆さまの仕事に対する不安や悩みを解消する一助となれば幸いです。
書籍の紹介
書籍名:不安な未来を生き抜く知恵は、歴史名言が教えてくれる「明日を変える力」を磨く55の言葉
著者名:竹中 平蔵
出版社:SBクリエイティブ
発売日:2015年12月15日
【悩むだけムダ】変えられることに集中
書籍の言葉を再掲します。
不安な未来を生き抜く知恵は、歴史名言が教えてくれる「明日を変える力」を磨く55の言葉より引用
- 過去と他人は変えられないが、未来と自分は変えられる。P28
アメリカの思想家・哲学者のラルフ・ワルド・エマーソン氏の言葉です。
この言葉、前半と後半とでそれぞれ異なる意味があると思っています。
前半は「とにかくできることに集中」、後半は「変化の重要性」というのが私の解釈です。
私にとって特に印象的だったのが後半部分。
それは、以下の箇所を読んだときに感じました。
不安な未来を生き抜く知恵は、歴史名言が教えてくれる「明日を変える力」を磨く55の言葉より引用
- 大半の人は中年になると守るものが大きいので、変化することに躊躇するようになります。しかし、心の中では「変化しないといけない」と思っているので、不安なのです。P29

当時、中年に差し掛かろうとしている時期で、まさにこんな不安を抱えていました。
私立学校事務員の仕事は変化が少なく、変化しないことに慣れてしまう傾向があるように思います。
だから余計に変化することへ躊躇するのではということに気がつきました。
その気づきをきっかけに、「未来を変えること」を意識するようになりました。
そこから「もし、新卒で勤め続けてきた組織から出たらどうなるのか」と変化した未来に興味を持つようになり、それが最終的に転職へとつながったわけです。
そうして「変えられるもの」の方に意識を向けるようにすると、逆に「変えられないもの」に振り回されにくくなるというメリットがあることも実感しています。

「なぜあんなことをしてしまったのか」や「あの人、もっとこうだったらいいのに」といった、自分ではどうしようもないことに悩まされることが少なくなったように思います。
もちろん皆さまに、転職を進めているわけではありません。
転職以外にも変えられる「未来」や「自分」があると思いますので、お試しに何か1つだけでも変えてみてはいかがでしょうか。
【打ち出の小槌はない】地味な仕事を確実にこなすことの大切さ
書籍の言葉を再掲します。
不安な未来を生き抜く知恵は、歴史名言が教えてくれる「明日を変える力」を磨く55の言葉より引用
- びっくりするような好プレーが、勝ちに結びつくことは少ない。確実にこなさないといけないプレーを確実にこなせるチームが強い。P34
元プロ野球選手のイチロー氏の言葉です。
私のブログで繰り返しお伝えしていますが、私立学校事務員の仕事はとても地味なものが多いです。
私が担当している経理・会計業務は特にそんな傾向が強いように感じます。
そんな目立たない仕事を続けていると、ふと「もっと注目されるような仕事をしたい」と思う時があります。

それこそ、新しいアイデアが打ち出の小槌のように出てきて、学校を変えていく自分の姿を妄想するようなことも。恥ずかしい話ですが。
しかしこの名言に出会ってからは、「経理・会計業務を確実にミスなく行うことこそが大切だ」と思えるようになりました。
「正しい会計帳簿を作成する」「適切なタイミングで取引先に代金を支払う」といった当たり前のことが保護者や行政機関、取引先などからの信頼につながると思ったからです。

「公的な性質」が求められる私立学校。
結局、「社会から信頼される」学校が強いという考えに至りました。
それからというもの、業務の地味さで悩むことはなくなり、むしろ以前よりやりがいを感じるようになりました。
皆さまも、目立つ目立たないという視点は横に置き、「信頼獲得」という視点から自分の業務を見てはいかがでしょうか。

おまけですが、この書籍では紹介されていないイチロー氏の別の名言も私は好きなので紹介します。
「ちいさなことをかさねることがとんでもないところへ行くただひとつの道」
「実行力」と「継続力」が特に大事だと考えている私の心にストレートに刺さる言葉です。
【七転八起】あきらめずに行動する継続力
書籍の言葉を再掲します。
不安な未来を生き抜く知恵は、歴史名言が教えてくれる「明日を変える力」を磨く55の言葉より引用
- 失敗すればやり直せばいい。やり直してダメなら、もう一度工夫し、もう一度やり直せばいい。P114
パナソニック株式会社の創業者 松下 幸之助氏の言葉です。
別の記事でも紹介しましたが、「継続力」は私立学校事務員にとって重要な力の1つです。
前述の名言でも少し触れましたとおり、コツコツと確実にやるべきことを実行し続けることは、周りからの信頼獲得につながります。
20年以上の私立学校に勤めてきた経験上、私立学校事務員は民間企業等の従業員よりも「高い信頼性」を求められているように感じます。
そのため、日常業務においても「信頼」を意識した行動が必要です。
そこで重要なのが「継続力」。
もちろんミスをせずに、確実に仕事を進め続けることができれば言うことはありません。
しかし、実際のところ全くミスをしないことは不可能です。
その際にポイントとなるのが、名言にもあるとおり、「失敗してもやり直してもう一度やる」という姿勢です。
転んでも立ち上がり、失敗を糧に継続して取り組む。
とにかく歩みを止めないということが、「あの人なら必ずやってくれる」という関係者の信頼に結びつきます。

当たり前ですが、間違った方法など見直しが必要なことは継続せずにすぐに止めましょう。 そのあたりの見極めも重要です。
常々、私立学校事務員の「継続力」の重要性を感じていた私にとっては「やっぱり継続力が大事なんだ」という裏付けになり、今も手帳にメモしています。
「同じことの繰り返しで飽きた」とか「うまくいかない」といった「もうやめようかな」という思いが頭に浮かんだら、「これは継続力の訓練」と考え直すことをおすすめします。
まとめ
私立学校事務員の仕事に対する悩みや心配を解消する3つのポイント
- 「変えられるものに集中して、変えられないものへのストレスを軽減」
- 「地味な仕事こそ信頼獲得のチャンス」
- 「事務員の仕事は、継続力アップのための絶好のトレーニング」
「結局、自分にとって都合のよい名言だけを選んだのでは」と言われると、何も言い返せないのが正直なところです。
しかし、自分の仕事に対する考え方や取り組む姿勢が間違ってはいないということの裏付けになると思います。
そしてそのことが、自信や自己肯定感につながり、不安を解消してくれたと実感しています。
皆さまも、自分にぴったりの名言を探してみることをおすすめします。
最後までお読みいただきありがとうございました。