
この記事の内容は、以下のとおりです。
・私立高校の卒業式の際に、事務員が行う仕事を時系列に紹介
2月から3月にかけて、卒業式を執り行う私立高校は多いと思います。
その卒業式シーズンにあわせて、今回の記事では私立高校事務員の卒業式における役割を紹介したいと思います。
通い続けた高校を旅立つ生徒たちを送り出すために、どのような役割を担い、どのように教員と連携しながら、準備を進めていくのか、これから私立高校事務員を目指す方々は特に注目していただければと思います。
なお、この記事の内容は私が今まで勤めた高校での経験に基づいた内容となっております。
そのため、高校によって違いがあることをご承知おきください。
【卒業式前日まで】
卒業式前日までに行う業務の主なものは以下のとおりです。
- 案内状の作成・発送
- 来賓出欠のとりまとめ
- 来賓用手土産の注文
- 卒業積立金の処理
卒業生の保護者への案内は教員が行いますが、その他に卒業生の出身中学校や高校の近隣の学校・自治体、生徒の教育活動でお世話になった団体などに、卒業式の案内と出欠を確認するはがきを事務員が準備して発送します。
出身中学校あての案内状には、特別にその卒業生の名前も記載します。
発送後は、返送される出欠はがきをとりまとめて、式当日の名簿を作成します。
出席の代わりに祝電が届く場合がありますが、それは全て「総務部」の先生にお渡しします。
教員の分掌「総務部」についてはこちらの記事もご覧ください。
あわせて、来賓へ渡す手土産を手配します。
出欠申し出の期日を過ぎてから、出席の旨の連絡が入るケースもありますので、予備も含めて準備をする必要があります。

ちなみに以前に勤めていた高校では、このように外部の方を招待する形式ではありませんでした。卒業生の保護者と学校法人の理事長等役員が参加する程度です。
私個人の意見としては、外部から参列者を募る必要はないと思っています。
手土産の準備などこちらの手間が増える割に、生徒が喜ぶ様子もありませんので。
加えて、卒業式とは直接関係しませんが、卒業年次に徴収する「卒業積立金」の処理をします。
卒業積立金には、同窓会費や卒業記念品代、卒業アルバム代などが含まれているケースがあります。これらを適切に振り分けていきます。
まずは、卒業者数と卒業積立金の入金額の整合性が取れていることを確認します。
「卒業積立金単価×卒業生数」の金額と実際に入金されている金額が一致すれば完了です。
一致しないケースとしては、「転・退学者に返金していない」「未納」の2つが考えられます。
前者はこちら側のミスのため、速やかに謝罪し、返金することで問題が解消されますが、後者が厄介です。

中には「アルバムなんかいらない」などの理由を主張し納付をしない方がおられますが、担任教員などを巻き込んで粘り強く説得を続けて納付を促します。
上述の確認等が完了次第、同窓会費は同窓会の口座へ振り込み、卒業記念品代や卒業アルバム代はそれぞれ記念品納品会社・アルバム制作会社への支払いにあてます。
この「卒業積立金」も「預り金」にあたりますので、目的外使用がないことを証明するために、証拠書類の整備等を正確に行う必要があります。
「預り金」については以前の記事もご参考にしていただければと思います。
【卒業式前日】
卒業式前日に行う業務の主なものは以下のとおりです。
- 会場・受付設営
- 来賓用手土産の確認
- 寄付金募集書類の準備
会場・受付設営は総務部の教員が中心となって行うので、事務員は椅子運びなどを手伝います。
来賓の手土産は菓子類が多いため、賞味(消費)期限の関係上、卒業式前日に納品することが多いです。納品後の個数確認や小分け作業は総務部の教員にお任せします。
さらに今の勤め先では、卒業式のタイミングで寄付金を募っています。
寄付金募集自体は毎年度4月に全学年対象に実施していますが、卒業生には再度案内をしています。
この寄付金募集に関する書類を前日までに準備し、当日担任から配布します。

ただし、私が担当してから今まで、このタイミングで寄付をした人はいません。
手間だけかかるため、そろそろ見直しが必要と感じています。
【卒業式当日】
卒業式当日に行う業務の主なものは以下のとおりです。
- 来賓受付
- 保護者対応
- 駐車場整理
- 会場復旧
当日のメインは、受付や駐車場での保護者と来賓への対応です。
受付担当の教員と協力し、会場への案内や手土産のお渡しを行います。
卒業式が始まると、事務員は特に仕事はありません。あとは、式終了後の会場復旧を手伝う程度です。
私個人としては、この式終了後の生徒や保護者の様子を見る時が楽しみです。
学校事務員として働く醍醐味の一つと思っています。
生徒は同級生や後輩と写真を撮ったり話をしたりで、式が終わっても一向に帰りません。
早く帰ってくれるとその分我々も早めに退勤できるのですが、楽しそうな生徒の様子を見ていると、そんな気持ちも薄れていきます。
保護者の方々も、我々と同じような様子で生徒を眺めています。
稀に、保護者からこのタイミングでお礼の言葉を頂戴することもあります。
保護者からすれば、事務員はお金の請求ばかりしていて、あまりよいイメージを持っていないのではと思っていますが、こうして感謝していただけると嬉しくなり、仕事へのモチベーションが上がります。

ちなみに生徒が事務室に来て「写真を一緒に撮ろう」とお誘いを受けることもありますが、これも嬉しい瞬間の一つのようです。
ただ、私は今まで一度もそのようなお誘いを受けたことはありませんが・・・。
まとめ
卒業式は生徒にとって、一生の思い出に残るイベントです。
上述しましたが、そのイベントに関わり、喜びや寂しさを一緒に感じられることは、学校事務員として働くうえでの楽しみの一つです。共感していただける方もおられるのではないでしょうか。
これから学校事務員として働く方は、楽しみにしていただければと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。