

この記事は以下のような人を対象としています。
・自分の怒りをうまくコントロールする方法を知りたいと思っている人

保護者から理不尽な要求を受け腹が立ち、仕事に手がつけられなかった。

教員から腹の立つ対応をされ、言い合いになり、関係が悪くなった。
こうした経験、皆さんはありませんか。
- 生意気な態度をとる生徒
- 自分勝手な要望をしてくる保護者
- 事務員を下に見た態度で接してくる教員
人との関わり合いが少ないイメージがある私立学校事務員の仕事でも、このような怒りを覚えるシチュエーションに遭遇することはよくあります。

特に保護者対応については、ハラスメントの一つとして社会問題になっていたりしますからね。
そして怒りを抑えられず、大声を出して反論したり、不機嫌な態度をとってしまう。
その結果、職場の雰囲気や対人関係が悪化することになるわけです。
また、怒りが収まったあとに、

もっとうまく怒りをコントロールすることができれば・・・。
と、後悔することもしばしばあります。
このような状態を改善するためにはどうすればよいか。
そのためには、実際に怒りをうまくコントロールできている人から学ぶのが一番だと私は思っています。

そんな人、いる?
そう思ったかもしれません。
いるんです。
皆さんも一度は名前を耳にしたことがある歴史上の人物で。
その人とは、インド独立の原動力となった「非暴力主義」の教えで有名なマハトマ・ガンジー氏です。
その「非暴力」という「怒り」とは縁遠いイメージの人物が実践していた行動や考え方を取り入れることが、怒りをコントロールできるようになるための一助になるはずです。
そこで今回は、そのガンジー氏の孫が書いた書籍の中から、すぐにでも実践できそうな「ガンジーの教え」を3つ紹介したいと思います。
その3つとは以下のとおりです。
- 怒りをノートへ記録
- 美しいものへの集中
- 「空っぽの太鼓」をイメージ
私自身3つとも実践し、どれも効果があり、さらに小さな習慣として身につけやすいことを実感しています。
この3つを習慣化することにより、「怒り」で突発的な行動をすることが少なくなり、心理的なストレスを軽減することができると思います。
その結果、仕事やプライベートが今より充実し、人生の満足度アップにつながります。
参考にしていただければ幸いです。
書籍の紹介
書籍名:おじいちゃんが教えてくれた人として大切なこと
著者名:アルン・ガンジー
出版社:ダイヤモンド社
発売日:2024年6月11日
【金言】ガンジー氏の「怒り」についての考え方
ガンジー氏が「怒り」についてどのように考えていたのか。
これを先に知っておくことが、具体的な「教え」の内容を理解する一助となると思いますので紹介します。
「怒りは、車のガソリンのようなものだ。怒りがあるおかげで、人は前に進むことができるし、もっといい場所に行くこともできる。怒りがなければ、困難にぶつかったときに、なにくそという気持ちで立ち向かうこともできないだろう?人は怒りをエネルギーにして、正しいこと、間違ったことを区別することができるんだよ」 P27
「おじいちゃんが教えてくれた人として大切なこと」より引用
私は「正しいこと、間違ったことを区別することができる」の部分が特に重要だと感じています。
怒りをエネルギーにできたとしても、間違った行動に使ってしまっては意味がないからと思うからです。

その一例が、暴力などの他人を攻撃する行動ですかね。
私の勤め先の上司は、よくその間違った怒りの使い方をしていました。
取引先の担当者や教員を怒りに任せて怒鳴っていたのです。

はたから見ている分には、なぜそんなに怒鳴るのか理解できませんでした。
怒鳴られた担当者や教員は、その上司と話をすることを極端に嫌がるため、学校内外で仕事がうまく進まないところが出てきます。
それに対処するために、無駄な労力や時間を費やしてしまう。
間違った怒りのエネルギーの使い方は、こうした業務への支障につながるわけです。
だから、怒りが生じても冷静さを失わずに、正しいことと間違ったことを区別する必要がある。
そのために使える「教え」を以降で紹介していきます。
【原因の特定】怒りをノートへ記録
正しいことと間違ったことを区別するには、まず「怒り」を客観的に見る必要があります。
そのための方法が「怒りをノートに記録」です。
ガンジー氏の言葉を引用します。
「大きな怒りを感じることがあったら、そこでいったん立ち止まり、自分の怒りについて考えてみなさい。誰に対して怒っているのか。何が怒りの原因なのか。なぜ自分はこんなに怒っているのか。そして考えたことを、このノートに書くんだよ。このノートの目的は、怒りの原因を突き止めることだ。原因がわからないと、解決策も見つからないからね」 P31
「おじいちゃんが教えてくれた人として大切なこと」より引用

私は5W形式で書き出すようにしています。
ちなみに最近でも、とある教員に怒りを感じることがありました。
そのときの状況を整理すると以下のようになります。
- いつ:〇月△日の昼休み
- どこで:事務室で
- 誰に:□□先生に
- 何を:不備だらけの書類を提出してきたことに対して
- なぜ:こちらが説明したことを全く無視していたから
こんな感じで書き出してみると、頭の中のモヤモヤが多少なりとも晴れてきます。
そうなると気分も落ち着き、怒りの原因について考えられるようになるわけです。
こうして整理した情報から、原因を考えてみます。
- いつ→仕事が立て込んでいた時間帯ではなかったか
- 誰に→□□先生のことがそもそも苦手ではないか
- 何を→前も不備だらけの書類を出してきたことがなかったか
- なぜ→自分のことをないがしろにされたように感じていないか
そこから私は、「こちらが何度説明しても、説明した内容を無視して書類を提出すること」に怒りを感じていることに気づきました。

違うケースだと「忙しい時に不備だらけの書類を提出されたこと」が怒りの原因になるかもしれないわけですね。
情報を整理しないと、仕返しや単なる個人攻撃をしてしまいがちです。
しかし、それでは状況は改善しません。
今回の私の場合だと、そもそも書類の様式に問題があるかもしれないと思い、見直しを進めることにしました。
学校全体として有益な結果となるような解決策を検討できたと思っています。
【要習慣化】美しいものへの集中

腹が立ったらイライラしてしまうから、落ち着いてノートに書き出すなんて無理だよ。
そう思った人もいるのではないでしょうか。
そんな人のために別の「教え」を紹介したいと思います。
静かでじゃまの入らない部屋に一人で座り(現代社会では、何よりもまずスマートフォンを持ち込まないこと!)、何か美しいもの(たとえば花)を目の前に持ってきて見つめる。本物の花がなければ、花の写真でもいい。そして一分以上、目の前の美しいものだけに意識を集中する。それから目を閉じ、さっきまで見ていた美しいものを、できるだけ長く思い浮かべる。 P34
「おじいちゃんが教えてくれた人として大切なこと」より引用
書籍では「美しいもの」を見るようにすすめていますが、要するに「怒り」から離れることができればよいと私は解釈しています。
だから、私は動物や人間の赤ちゃんなど「かわいいもの」の画像や動画を保存して見るようにしています。

「スマートフォンを持ち込むな」とガンジー氏はおっしゃっていますが。
それでも、怒りを紛らわす効果は十分に実感しています。
何でもいいので皆さんも、好きなものを準備して怒りを感じたときに見るようにしてみてはいかがでしょうか。
ちなみにこの「教え」は習慣化する必要があります。
書籍でも、一生続けなければならない「訓練」として紹介されています。
うっかり怒りの衝動で、「教え」を忘れないようにしましょう。
【こんな人多い】「空っぽの太鼓」をイメージ
私が怒りを感じる対象のなかに「口だけの人」があります。
- もっとこうしたらいい
- なぜこうしないのか
こういう発言をするのですが、「じゃあ、やって」と言うと、
- それは私の担当業務ではない
- 私にはそんな権限はない
などといって実際に行動することはありません。
その発言を聞いて、「最初から言うなよ」と心の中で思ってしまい、怒りを覚えるわけです。
自分でもイライラしてしまってよくないなと思っていたので、この感情をどうにかしたいと思っていたのですが、そんな私にピッタリだったのがこの教えです。
声の大きい人ほど、言っている中身は少ないと、バプジは信じていた。
「おじいちゃんが教えてくれた人として大切なこと」より引用
「空っぽの太鼓ほど大きな音が出るんだよ」
そう笑顔で言っていたのを、私は今でも覚えている。 P173

「バプジ」はガンジー氏のことです。インドでは「おじいちゃん」を意味する言葉のようです。
この教えを知ってから口だけの人を見かけた際には、「空っぽの太鼓」を想像するようにしています。
「今日もよく鳴っているなぁ」と思いながら、発言を右から左へ聞き流すことができるようになりました。
今回紹介する3つの教えのなかで最も簡単に実践できるので、私と同じように「口だけ達者の人」が苦手という方は、ぜひ取り入れてほしいと思います。
【結論】実践して感じたこと
怒りの状況をメモするようになってから、自分がどんなことに怒りを覚えるかという傾向をつかむことができたと思います。
特に怒りを感じるのが、
- 何度も同じ不備を繰り返されること
- 忙しいタイミングでリズムを崩されること
- 言うことだけご立派な人
の3パターンでした。
そして3番目については、最後に紹介した教えのおかげでほぼ怒りを感じることがなくなりました。
残り2つも完全になくすことは不可能だと思います。
しかし、教えを実践することで、落ち着きを保ちながら「ヒト」ではなく「モノ」や「環境」にフォーカスして解決策を探すように取り組めるようになってきていると感じています。
まとめ
冒頭でもお伝えしましたが、落ち着いたイメージの私立学校事務員の仕事でも、怒りを感じるケースは少なくありません。
従って、うまく怒りと付き合うことが大切となってきます。
最後に、そんな怒りとの向き合い方で参考となる箇所を書籍から紹介します。
怒りの感情は、たしかに正しい行動を起こす起爆剤になる。ただし、そのときに気をつけなければならないのは、自分の正しさを証明することを目的にしないということだ。目的はあくまでも、解決策を見つけることでなければならない。 P43
「おじいちゃんが教えてくれた人として大切なこと」より引用
怒りに身を任せて「あなたが悪い」という態度をとってしまいがちです。
そうした状況に陥ることを防ぎ、無用なストレスを感じることの少ない人生を送ることができるように、この記事で紹介した内容を活用していただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。

