

この記事は以下のような人を対象としています。
・努力を継続することの重要性を理解しているが実践できていない人

今年からジムに入会したけど、行ったのは最初の3日だけだった。

自己研鑽のために、簿記の勉強を始めたけど最近は手がつけられていない。
こんな経験、ありませんか。
- 最初の数ページで止まったままの参考書
- クローゼットにしまいっぱなしのトレーニングウェア
- 消費期限が切れてしまっている健康食品
自己研鑽や健康のために購入したものの、努力が続かず、放置されている。
そういったものが皆さんの身の回りにも一つや二つあるのではないでしょうか。

脳トレのために購入した将棋のゲームソフトが出てきて、思わず「あっ」と声が出たことがあります。 買ったときはやる気だったんですが。
自分のために「やるべきこと」と意識はしていても、努力ができない、続けられない。
そういう人は少なくないと思います。
しかし、私立学校事務員にとって「継続力」は大変重要な能力の一つ。
それは単純に、ルーティン業務の比重の大きさという特徴から必要とされる面もありますが、その点以外にも、
- 学校運営の変化に対応するために、学び続ける必要がある
- 継続的な努力により、専門性を高めることは、組織からの信頼につながる
- 自分のキャリアステージを意識した努力を継続することで、学校に必要な存在になれる
といった「自分の質」と「学校の質」両方の向上を目指すという面からも重要と考えられます。
ただ、その重要性を理解していても努力を続けることは難しい。
それはなぜなのでしょうか。
その点について、私は「努力しない言い訳」をしてしまうことが原因の一つではないかと思っています。
- 努力できるかどうかは生まれつきの才能次第
- 努力してもしなくても、現状はあまり変わらない
こうした言い訳が努力を妨げているように感じています。
では、どうすればこの言い訳をおさえられるのか。
そのためには、努力を仕組化する方法を学び、「努力しない言い訳」が入り込む余地を小さくすることが有効だと考えられます。
そこで今回は、努力の仕組化について解説している書籍のなかから、私が実践し、取り組みやすくかつ効果があったと感じたものを2つ紹介したいと思います。
その2つとは以下のとおりです。
- フィードバック&フィードフォワード
- 自分に合った動機の活用
この2つを実行することにより、自分が「やるべきこと」と思っていることを一つの「仕組み」として行動に落とし込めるようになり、「努力しない言い訳」をおさえながら続けられるようになります。
その結果、自身や自分の勤め先の学校にプラスの影響をもたらすことができると思います。
参考にしていただければ幸いです。
なお、以前の記事で、今回紹介するものとは別の継続力アップ法も紹介していますので、そちらもご覧いただければと思います。
書籍の紹介
書籍名:努力は仕組化できる 自分も・他人も「やるべきこと」が無理なく続く努力の行動経済学
著者名:山根 承子
出版社:日経BP
発売日:2024年8月13日
【大事な考え方】「生涯効用」と「努力」について
具体的な仕組化の方法の話に入る前に、確認しておきたいことがあります。
それは「努力」と「生涯効用」という言葉についてです。
まずは「生涯効用」
書籍では次のように解説しています。
経済学では、人間は死ぬまでに得る効用(≒幸福度)の合計値を最大化するように「今」の選択を行っていると考えます。そして、この合計値のことを「生涯効用」と呼びます。 P20
「努力は仕組化できる 自分も・他人も「やるべきこと」が無理なく続く努力の行動経済学」より引用
この「生涯効用」の考え方に基づき、「努力」を以下のように書籍では定義しています。
「今」コストを払って「将来」大きな報酬を手に入れるか、「今」ラクをする代わりに「将来」何も得られないか。その、「今」支払うコストのことを「努力」と呼んでいるのです。 P21
「努力は仕組化できる 自分も・他人も「やるべきこと」が無理なく続く努力の行動経済学」より引用

個人的には新しい考え方だなと感じました。
だから、「今」努力しなくても生涯効用が最大化されるのであれば、「努力しない」という判断もアリと言えるわけです。
つまり、
生涯効用が最大化にならない行動を取ってしまう=努力が続かない
という状況が問題であると考えられます。
この点を前提として、以降に紹介する対処法を見ていただきたいと思います。
【前後セット】フィードバック&フィードフォワード
まずは、努力を続けるための仕組みづくりの方法について見ていきたいと思います。
仕組みづくりの中心となるのが「フィードバック」と「フィードフォワード」です。
まずは、フィードバックについて言及している部分を引用します。
努力を続け、成長していくためには、どんな形であってもフィードバックと目標が必要なようです。何かを継続しようとするときには、自分の頑張りを目に見える形にしてみましょう、そしてそれを基に、明日の目標を立ててみましょう。 P58
「努力は仕組化できる 自分も・他人も「やるべきこと」が無理なく続く努力の行動経済学」より引用
努力の見える化については以前の記事でも紹介しました。
私の場合、新たに始めたいことを習慣化するために、その行動ができたかできなかったかを手帳に記録するようにしています。

〇と×を書くだけなので秒でできます。
これだけでも効果があることは私自身、体験しています。
さらに、その結果を受けて自らの意思で目標を設定することが努力の仕組化には有効というわけです。
確かに、努力を見える化して成功体験を積み重ねても、「じゃあ、次の目標はこれね」と他人に目標を決められるとモチベーションにつながりにくいように思います。

営業職でいう「会社からのノルマ」がその典型例ではないでしょうか。
- 「できた」という成功体験を確認できる仕組み:自己効力感
- 目標を自分で設定できる仕組み:自己決定権
この2点をセットにしたものが「フィードバックの仕組み」と理解すればよいと私は思っています。
そして、これと同じくらい大事なものとして紹介されているのが「フィードフォワード」です。
書籍の解説を引用します。
フィードフォワードとは、「その行動をどれくらいやるつもりか」を先に決めておくことで、将来の行動に影響を与えようとするものです。 P59
「努力は仕組化できる 自分も・他人も「やるべきこと」が無理なく続く努力の行動経済学」より引用
目標達成のために、やるべきことの計画を立てるというわけです。
書籍では、このフィードフォワードをより具体的にした「実行意図」というものも紹介しています。
個人的にはこちらの方がイメージしやすので、その解説を引用します。
フィードフォワードをより詳細にしたものは、「実行意図」と呼ばれます。実行意図とは「どこで、いつ、どのように行うか」をあらかじめ決めておくことをいいます。 P65
「努力は仕組化できる 自分も・他人も「やるべきこと」が無理なく続く努力の行動経済学」より引用
私は資格試験の勉強に取り組んだ際には、とりあえず日曜日に1週間分の「実行意図」を書いていました。
あとは前述のとおり、できたかどうかを〇×で記録していきます。

結果、勉強は習慣化され、試験にも合格することができたので、効果があったと実感しています。
ちなみに書籍では、フィードフォワードの効果について以下のように解説しています。
フィードフォワードのほうが「自分で意識決定した感じ」が強いので、効果を実感しやすく、満足度も高いということでしょう。努力を続けるには、「自分の力でどうにかできる」と思うことが重要だということがわかっています。そう考えると、フィードフォワードの方が努力の継続につながっているのかもしれません。 P64
「努力は仕組化できる 自分も・他人も「やるべきこと」が無理なく続く努力の行動経済学」より引用
これも「自己効力感」と「自己決定権」が関連していると思います。
つまり、努力を継続させるためには、
- 自己効力感
- 自己決定権
この2点を意識できる仕組みづくりが重要であり、そのためにフィードバックとフィードフォワードを活用することが有効というわけです。
まずは、日ごろのルーティン業務で仕組みづくりの練習をしてみてはいかがでしょうか。
【人それぞれ】自分に合った動機の活用

いくら仕組化しても、努力はしんどいから楽しくないよ。
そう思った方もいるのではないでしょうか。
ただ一方で、「努力が楽しい」と感じる人もいます。
その違いはどこからくるのかを解説した箇所がありますので引用します。
努力を楽しめる人とそうでない人は、いったい何が違うのでしょうか。 この違いは心理学の「達成動機」という概念で説明することができます。達成動機とは簡単にいうと、「自力で目標を達成したいという気持ちの強さ」のことです。 P78
「努力は仕組化できる 自分も・他人も「やるべきこと」が無理なく続く努力の行動経済学」より引用
達成動機が強い人は努力を楽しめるというわけです。
しかし、だからといって全員に「達成動機を強くしよう」とすすめたところで、できるものではありません。
書籍でもそのように述べています。
では、達成動機が弱い人はどうすればよいのか。
そんな人のために書籍では「自分に合った動機」を見つけることをすすめています。
書籍の言葉を引用します。
達成動機が弱いのであれば、「別の動機」を利用することです。
「努力は仕組化できる 自分も・他人も「やるべきこと」が無理なく続く努力の行動経済学」より引用
(中略) 例えば「親和動機」は、「人の役に立ちたい」「他人と友好的な関係を維持したい」というものです。他に「地位を獲得したい」「他人に影響を与えたい」という「権力動機」もあります。 P86
前述の目標設定の際に、自分に合った動機に基づいて目標を考えてみるわけです。
私の場合、このなかでは「達成動機」が一番強いと感じたので、「何を達成できたら面白いか」という考えに基づき目標を設定しています。
前述の「自己決定権」の意識にもつながり、継続の効果を実感しています。
皆さんは、何のためなら頑張れますか。
【結論】実践して感じたこと
この書籍の内容を実践したのが、まさにこのブログの更新です。
「自己研鑽のためにブログを書くことを習慣化したい」という目標のもと、1年以上取り組んできました。
以前からブログに挑戦したいと思っていましたが、前述のような「努力しなくても、現状は変わらない」という言い訳が頭によぎり、なかなか実行に移せませんでした。
しかし、この書籍を読み、
- 1週間ごとに目標を設定
- 「どこで、いつ、何を書くか」を設定
- それができたか振り返り
これを繰り返してみました。
結果は成功だと思っています。
これからはもっと「親和動機」も活かしながら取り組んでいきたいと思っています。
まとめ
最後にもう一か所、書籍から引用したいと思います。
後悔しやすい人は、どんなときも一度冷静に、「死ぬまでの幸福度の合計値」が、努力するほうが高くなるのか、努力しないほうが高くなるのかを考えてみましょう。 P237
「努力は仕組化できる 自分も・他人も「やるべきこと」が無理なく続く努力の行動経済学」より引用
あとで「やっておけばよかった」と思うことがないように「死ぬまでの幸福度の合計値」を頭の中で計算してみましょう。
そうすることで、努力のための第一歩を踏み出せるようになると思います。
それとあわせて「自己効力感」と「自己決定権」が感じられる仕組みをつくる。
そうすることで、努力が継続できるようになるわけです。
そしてそれが、私立学校事務員としての専門性を高め、学校運営に貢献し、自分自身のキャリアを豊かにすることにつながるはずです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

