

この記事は以下のような人を対象としています。
・相手とコミュニケーションをとるための「雑談」がうまくなる方法を知りたいと思っている人

雑談って何を話したらいいのかわからないし、話してもすぐに会話が途切れてしまうんだよなぁ。
仕事に取り組む中で、このような悩みを持った経験はありませんか。
- 生徒や保護者との会話
- 同僚や教員との日常的なやりとり
- 取引先の担当者との打ち合わせ
机に座ってパソコンや書類とにらめっこすることが多い私立学校事務員といえども、こうした他人とのかかわりは避けることができません。

「他人とのコミュニケーションが苦手だから事務員になろう」という考え方はあまりおすすめできませんね。
学校という組織の一員として働くからには、他人とのやりとりはどうしても発生します。
そういったやりとりを始める際に、必要となるのが「雑談」
スムーズには話を進めるためにはこの「雑談」をうまく活用することが大切ですが、これが苦手という人は結構多いように思います。
その苦手意識には、そもそも雑談を単なる「当たり障りのない話」と考えていて、目的なく雑談を始めていることが関係していると私は考えています。

私も正直雑談が苦手なので「今日は暑いですね」のように、目的なく天気のことなどを話し始めてしまうことがありますね。
つまり「何のための雑談なのか」など、明確な意図を持って相手と向き合いながら会話をすることが重要であると言えるわけです。
それができれば、雑談をコミュニケーションのための武器にすることができるわけです。
そこで今回は、この「雑談で何を話すか」について書かれた書籍に基づき、私が実際に実行してみて効果があったと感じたものを3つ紹介したいと思います。
その3つとは以下のとおりです。
- 自己開示しやすい質問&すすんで自己開示
- 共通の「趣味」「体験」「考え方」探し
- 「素朴な疑問なんですけど」作戦
雑談をコミュニケーションの武器にすることができれば、雑談に対する苦手意識が薄くなり、欲しい情報が手に入るようになるだけでなく、良好な人間関係の構築にもつながります。
参考にしていただければ幸いです。
書籍の紹介
書籍名:世界の一流は「雑談」で何を話しているのか
著者名:ピョートル・フェリクス・グジバチ
出版社:インプレス
発売日:2023年3月1日
【お互いを知る】自己開示しやすい質問&すすんで自己開示
まずは書籍の言葉を引用したいと思います。
雑談が苦手と感じている人の多くは、「目的のない会話」が不得意な人たちです。(中略) 視点を変えれば、無目的に何かをするのが不得意の人というのは、しっかりとした目的が定まっていれば最大限に強みを発揮できる人たちだと思います。 P10
「世界の一流は「雑談」で何を話しているのか」より引用
私はこの一節を読んだとき、「自分にも当てはまる」と心の中で思いました。
先ほど例に挙げた「今日は暑いですね」のような一言。
自分で言っておきながら、「ここから何につなげればよいのだろう」と思ってしまった経験があったからです。
逆に、あらかじめ聞くことが決まっているようなやり取りの場合にそのような思いが浮かんだことはありません。

極端な話、質問シートがあるような場合ですね。
そういった実体験もあり、前述の一節に共感を覚えたわけです。
では、目的を定めるにはどうすればよいか。
コミュニケーションの基本的な目的は「お互いのことを知る」だと思います。
したがって、雑談もこの目的を出発点に考えればスムーズに滑り出すことができるのではないかと考えられます。
その「お互いのことを知る」ためのキーワードが「自己開示」です。
書籍では「自己開示」について以下のように解説しています。
自己開示とは、プライベートな情報も含めて、自分の「思い」や「考え方」などを相手に素直に伝えることです。
「世界の一流は「雑談」で何を話しているのか」より引用
自己開示をすると、相手に「自分はどんな人物なのか?」を知ってもらえますから、警戒心を解きやすくなり、お互いの心理的な距離を縮めることができます。 P23

まずは自分のことを話すように心がける、ということだと私は理解しました。
「今日は暑いですね」だけでなく、その「暑さ」に対する自分の思いや考え方も一緒に伝える。
「あなたの思いや考え方を知りたい」という目的のために、まず私のことを知ってもらうというわけです。
実際に私がやってみたのは以下のような雑談です。

今日は暑いですね。こう暑いときは私、逆にサウナに行きたくなるんです。
これに対し相手は、

サウナ、好きなんですか?
といった話を返してこられました。
こうして目的達成への一歩を踏み出すことができたのです。
書籍では、逆パターンとして相手が「今日は暑いですね」と言ってきた際の返し方が掲載されていましたので、紹介させていただきます。
「今日は暑いですね」という会話が始まれば、「そうそう、今年の夏は暑いですね」となるのではなく、「これだけ暑いと、週末は何をしているんですか?」という話に発展します。 P24
「世界の一流は「雑談」で何を話しているのか」より引用
「目的の設定+目的達成につながる一言」を考えるクセがつけられるよう、日ごろから意識して取り組んでみてはいかがでしょうか。
【距離が近づく】共通の「趣味」「体験」「考え方」探し

自己開示が大事なのはわかったけど、具体的に何を開示したらいいんだろうか?
こう思った方もおられると思います。
実際、私も雑談に苦手意識を持っているので、そもそもの話のとっかかりが思いつかず悩んでしまうことがありました。
そのとっかかり探しのヒントとなるのが、共通の「趣味」「体験」「考え方」という切り口になります。
書籍の解説を引用します。
共通の趣味が見つかれば、お互いに語り合える話題がありますから、親近感が増して信頼関係が結びやすくなります。 P141
「世界の一流は「雑談」で何を話しているのか」より引用
雑談を通して共通した体験や考え方が見つかれば、お互いが身近な存在として感じられるようになります。 P142
「世界の一流は「雑談」で何を話しているのか」より引用
前者の例は「スポーツ」「飲食」「子ども」、後者の例は「転勤」「辛かった体験」「楽しかった体験」「挫折」などを書籍では挙げています。

前述した私の実例も「サウナ」という趣味を切り口にしたものです。
さらに雑談で意識したいポイントも書籍で紹介していますので、引用します。
限られた時間でお互いの共通点を見つけ出すためには、「どこが同じで、どこが違うのか?」という視点を持って、そこに意識を集中することが大切です。 P143
「世界の一流は「雑談」で何を話しているのか」より引用
たびたびこのブログでもおすすめしていますが、こうした相手が必要となるスキルを身につけたいときは、生徒で練習するのが一番だと私は思っています。
なかでも「飲食」や「楽しかった体験」などは、生徒相手でも話しやすいテーマというのが私の印象です。
自分の高校時代の楽しかった体験なんかを思い出しながら話しかけてみると、思った以上に話が弾むことがあります。
私立学校事務員ならではの練習方法としておすすめです。
【聞きにくいことは】「素朴な疑問なんですけど」作戦
コミュニケーションの目的達成のために、どうしても聞きづらいことを聞かざるを得ない場合もあると思います。
そんなときに役に立つフレーズがあるのです。
書籍の言葉を引用します。
深刻な表情はなく、軽い笑顔で「すいません。素朴な疑問なんですけど」と質問すれば、相手も構えることなく、素朴な疑問について答えてくれます。
「世界の一流は「雑談」で何を話しているのか」より引用
日本語には、こうした便利なフレーズが他にもいろいろあります。
「世界の一流は「雑談」で何を話しているのか」より引用
「少し話が脱線しますが・・・」
「こんなことをお聞きすると、失礼にあたるかもしれませんが・・・」
「お気を悪くされたら、恐縮ですが・・・」 P159
なかでも「素朴な疑問なんですけど」は有用です。
これを頭につけるだけで、尋ねやすくなるという印象があります。
例えば共通の「趣味」などを見つけたいとき。
人によってはプライベートなことを聞かれることが嫌な方もおられると考えられます。
そんな考えが頭をよぎると、なかなか一歩を踏み出しにくい。
そこで役に立つのが「素朴な疑問なんですけど」です。

素朴な疑問なんですけど、休みの日は何をされているのですか?
こう切り出すと、案外言葉がスムーズに出てきます。
嫌がられる可能性が下がるわけではありませんが、会話を始めるきっかけづくりには最適なフレーズだと思いますので、これも生徒相手に試してみてはいかがでしょうか。
【結論】実際にやってみて実感したこと
「今日は暑い(寒い)ですね」だけで会話が終わらなくなりました。
「暑い+趣味」とか「寒い+食べ物」などの組み合わせで話をするようになり、自分の中では雑談に対する苦手意識が軽減されたように感じています。
以前は、「もう無言のままでこのままやり過ごそう」と思うこともありましたが、今ではその無言の間に先ほどのような「〇〇+△△」といった式を頭で組み立てることが習慣になりつつあります。
練習相手になっている生徒とも、心なしか少し距離が近くなったような気がするので、そういった効果も期待できそうです。
引き続き練習に励みたいと思います。
まとめ
冒頭で述べたように、コミュニケーションに若干の不安を持っている人が私立学校事務員を目指すケースは少なくないと思います。
実際、私も含めて事務員の中には雑談が苦手という人は多いです。
ただ、経理担当の事務員であっても保護者や生徒とのやり取りは必ず発生します。
その際に、この雑談で身につけた「相手のことを知ろうとする」という意識は役立つはずです。
ぜひ皆さまも、まずは生徒相手に雑談の練習を始めてみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。

