

この記事は以下のような人を対象としています。
・仕事に取りかかる際の「初速」を上げたいと思っている人
「面倒くさいなぁ」「なんかやる気がしない」
こんな気持ちになり、仕事になかなか着手できないという経験はありませんか。
正直なところ、私はよくあります。
取引先への支払関係の書類や教職員の旅費精算書類など、毎日同じような書類を見ていると「今日もか・・・」という思いが頭によぎり、先送りにしようとしてしまいます。
私が担当する経理・会計業務に限らず、私立学校事務員の仕事は同じようなことの繰り返しが多く、気持ちが乗りにくいというのが私の印象です。
そんな傾向のある仕事に何10年と携わっていると、「ダラダラせずに、サッと仕事に取りかかれるようになりたい」と考えるようになり、それに関連した書籍を読むようになりました。
今回の記事で紹介するのも、そのような経緯で読んでみた書籍です。
書籍の中では「仕事の初速を上げる26のテクニック」を紹介していますが、その中で私が実際に行ってみて効果を実感したものを3つ取り上げたいと思います。
その3つとは以下のとおりです。
- とりあえず「2分」だけ作業する
- 「ゴール」を変える
- 休憩は中途半端な時間にする
「仕事は初速が9割」より引用
- 成果を出し続けている人は、一般社員と比べて、「すぐに仕事を始める割合が1.8倍から2.3倍も高い」 P4
このような調査結果も書籍では紹介されています。
この記事が、仕事の「初速」アップや成果の向上につながれば幸いです。
書籍の紹介
書籍名:仕事は初速が9割
著者名:越川 慎司
出版社:クロスメディア・パブリッシング
発売日:2023年12月1日
【①心理的ハードルを下げる】とりあえず「2分」だけ作業する
書籍の言葉を引用します。
「仕事は初速が9割」より引用
- どんな作業をする場合でも、「まずは2分だけやってみる」ことを習慣化すれば、無理なく初速を早めることができます。P105
以前の記事で「実行力」をアップする方法を紹介しました。
その記事では、「できそうなことを5~10分だけやってみる」ことをおすすめしたのですが、今回はさらに短く「2分」です。
以前の記事と今回の記事とで共通しているのは「小さな数字」という点になります。
とにかく最初の一歩は小さく設定。
「初速」でも「実行力」でもここがポイントとなります。

かと言って、小さければどの程度でも問題ないのかというとそうではありません。
実際いろいろと試しましたが、2分未満だと気分が乗らないまま設定時間をむかえてしまいますので、2~5分で設定するのをおすすめします。
さらにこの「まずは2分」を始める前にやっていただきたいことがあります。
それが「脳をダマす」です。
これも書籍の言葉を引用します。
「仕事は初速が9割」より引用
- 仕事ができる人は、自分が苦手なタスクを始める前に、それが終わった後をイメージして、「あぁー、終わった。楽しかったな」と声に出して言ったりします。 P70
このような脳をダマす「口グセ」を決めて、それを口にしてから2分間仕事に取り組んでみてください。 私は実際にやってみて、思いのほか効果があることを実感しました。

重い荷物を持つ前に「よっこいしょ」と声を出すような感覚でしょうか。
そのあとの動作がスムーズになる感覚があると思います。
「まずは2分だけやってみる」+「脳をダマす口グセ」
この2つをセットで一度お試しください。
【②ご褒美のちから】「ゴール」を変える
書籍の言葉を引用します。
「仕事は初速が9割」より引用
- 成果を出し続けている人は、給料日に「自分ご褒美」を用意しているケースが多いという結果が出てます。P110
原始的な印象のある方法ですが、これも実際やってみると効果的です。
日々の仕事については、基本的に①で紹介した「まずは2分だけやってみる」+「脳をダマす口グセ」で処理をする。
それでも少し「初速」が落ちてきたかなというタイミングで、「自分ご褒美」のことを考える。
この組み合わせで、「初速」をある程度保ったまま1か月をうまく乗り切れるというのが私の実感です。

「自分ご褒美」だけだと給料日が過ぎた時に「あと1か月か」という気持ちになってしまいます。
逆に、①の方法だけだと単調になりがちなので、それぞれをカバーするかたちで活用するといいと思います。
参考ですが、私の「自分ご褒美」は「サウナ」です。
給料日後、なるべく早い日に自分の気に入っているサウナに行くようにしています。
「サウナに行くために、この仕事を終わらせる」という気持ちで日々仕事に取り組んでいます。
ちなみに行く際には、これまたお気に入りの「サウナハット」「サウナマット」「サウナ用タオル」を持参します。
お気に入りに囲まれて、お気に入りの場所に行く。
これが楽しみとなり、「頑張ろう」という気持ちにつながり「初速」を上げる原動力となっているわけです。
さらに、予算や決算などボリュームの大きい仕事があった月は、「サウナ付き」「朝食付き」のカプセルホテルに泊まるという、自分にとって「プチ贅沢なご褒美」を準備することもあります。
ほぼ終日サウナを出たり入ったりしていると、疲労感も軽減され(本人の思い込みかもしれませんが)、精神的な面だけでなく肉体的な面でも仕事に取り組む力が回復すると感じていますので、おすすめします。

興味を持った方は、くれぐれも脱水症状などにはならないように、体調管理にはお気をつけください。
【③45分+15分】休憩は中途半端な時間にする
書籍の言葉を引用します。
「仕事は初速が9割」より引用
- 聞き取り調査の結果、成果を出し続けている人の多くは45分に一度のペースで小休憩を取っていることが明らかになっています。P120
「まずは2分だけやってみる」を実行して、スピードが乗ってきたら今度は「いつまでこの仕事に取り組むか」を決める必要があります。
人間どうしても疲れてきますので、適度に休憩を取らなければスピードは落ちてきます。
そこで無理をしてしまうと、疲労が蓄積して次の仕事の初速を上げにくくなってしまうわけです。
そうなると折角上げた初速が無駄になる。
「初速を上げて仕事に取り組む」→「休憩」→「仕事に戻る」のサイクルをうまく回すことで、早めた初速を利用して仕事を進めることができます。
そのサイクルを決める際に参考となるのが、上述した「45分」という時間です。
これも実際に試してみましたが、私にはちょうどいい長さでした。
最初に仕事に取りかかる際に時計で時間を確認しておき、
- 開始から2分取りかかってみる
- そのまま続けられそうであれば残り43分続ける
- 5分休憩する
というかたちで実行。
会計データの入力やチェック作業といったルーティン作業は、このリズムで行うとスムーズに処理することができました。
書籍にも書かれていますが、休憩時間は疲労の具合を見ながら「10分」や「15分」と調整するのが適切です。
加えて、セットで行うことをおすすめしたいのが「小分けで見える化」です。
書籍の言葉を引用します。
「仕事は初速が9割」より引用
- 最初の段階でタスクを小分け(チャンク化)しておくと、作業の進捗状況が「見える化」して、各タスクの完了ごとに達成感の感じやすくなります。 P88
2分取りかかる前に、紙に作業を書き出しておきます。
そして、前述の15分休憩の際に、どこまで進んでいるかを書き込んでいくのです。
そうすると、視覚的に作業が進んでいること(終わりが近づいていること)を確認することができ、休憩後の仕事にも初速を上げて取り組むことができます。

これと似たようなやり方で「25分作業、5分休憩」のサイクルを繰り返すというものもあるようです。
45分は長い」と感じる人はこちらでもいいのではないでしょうか。
まとめ
冒頭にもお伝えしましたが、「すぐに仕事を始められる」というスキルは仕事の成果に関係しています。
今まで無駄にダラダラと始めていた仕事の初速を上げる。
そして、学校全体の業務の効率化や保護者・生徒への新たなサービスの検討など、もっと重要度の高い仕事に時間を振り分けられるようになる。
そうしたことに、今回の記事がお役に立てればと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。