
この記事は以下のような人を対象としています。
・学校には保護者や生徒以外からどんな電話がかかってくるのか。どういう電話がかかってくると対応に困るのか知りたい。
通信技術が発達して、ほぼどこでもインターネットにつながる環境が整備されています。
それでも、なかなか無くならないのが「固定電話」。
私の勤め先でもまだ、現役で活躍しています。
そして、固定電話があるということは、当然電話がかかってくるということであり、その電話をとるという仕事も発生するわけです。
そんな電話対応の中から、私が今まで受けて困ったものを3つ紹介させていただきます。
その3つとは以下のとおりです。
- 営業電話(学校と関係がない)
- 勘違い電話
- そもそも訳がわからない電話
滅多にかかってこないものから、割と頻度が高いものまで様々あります。
「そんな電話がかかってくるんですか?」とか「どんな人がかけているんだろう?」など感じながら読んでいただき、参考にしていただければ幸いです。
【困った電話①】営業電話(学校と関係がない)
営業電話自体は毎日のようにかかってきます。
教材の紹介や進路・進学関係、人材採用など内容は様々です。
そういった営業電話全てが困るわけではありません。
その中でも、「こちら側の名前を指定しない営業電話」が困ったことに発展する傾向が高いです。
例えばこんな感じです。

国語の主任の先生、お願いします。

どういったご用件ですか。

用件は先生の方がご存じですので、お繋ぎいただければ大丈夫です。

(何か怪しいなぁ・・・)少々お待ちください。
このあと、一旦電話を保留して国語主任の教員に確認をとりますが、当然覚えがないという返答。
「席を外していると伝えてほしい」と言われるので、電話の保留を解除し、その旨を伝えます。
すると今度は、「何時くらいにお戻りですか」と簡単には電話を終わらせてくれません。
そう、この営業電話の最大の迷惑ポイントは「しつこさ」です。
電話のあった当日中も、以降何度も時間をおいてかかってきますし、翌日以降もかかってきます。
一応先に相手の正体をネタバラシすると、不動産投資の営業でした。
来る日も来る日も電話がかかってくるので、教員に「一度出てください」とお願いし、電話に出てもらったことで正体が判明しました。

対応した教員によると、その勧誘電話も相当しつこく、なかなか話を終わらせてくれなかったと疲れた様子でした。
電話がかかってくるたびに、こちらの仕事の手が止まってしまううえに、電話内容も学校と何の関係もないことなので、とにかくこちらの時間を無駄に消費させる困った電話です。
不動産投資以外にも、色々な内容で割とコンスタントにかかってくる機会がある電話なので、仕事が積んでいるときなどは「本当に勘弁してほしい」と思ってしまいます。

ちなみに最近は、巧みに名前を聞き出すようになり、さも以前からやりとりをしている雰囲気でかけてくるパターンも出てきました。
その場合、こちらは普通に教員に転送するだけなので手間は減るんですが、相手をする教員は迷惑でしょうね。
【困った電話②】勘違い電話
様々な勘違いで電話をされてくる方もおられます。
例えば学校違い。

おたくの生徒が電車内で騒いでいて、迷惑です。

ご迷惑をおかけしまして申し訳ございません。いつ頃のことでしょうか。

昨日の夕方〇時ころです。

(その時間、まだ授業中だからうちの生徒じゃないと思う・・・)
承知しました。指導するように担当教員にお伝えさせていただきます。
こんな感じです。
そして、ここで電話が終わらず、ここからさらにヒートアップする人がいます。
今更「それはうちの生徒ではありません」など言える空気ではなく、ただひたすら「えぇ」「あぁ」と相槌を打つ時間が続きます。
「落としどころがない」というところがこの電話の迷惑ポイントです。
忍耐の修行と思い、聞き続けるようにしています。

ただ、本当にうちの生徒が騒いでいるケースの方が圧倒的に多いのですが。
その他にも、複数の学校を設置している学校法人であれば、例えば高校の生徒に対する苦情の電話が大学にかかってくるなどのケースもあります。
そういった時も「こちらは大学です。高校の方におかけください」とは言わずに、相手の話を聞き続けるようにしています。
ちなみに、一度だけとても気の毒に感じた勘違い電話をとったこともあります。
私が大学の学納金業務を担当していたときの話で、時期は4月です。

うちの子、卒業したのに学費の請求が届いたんですが。

(しまった!やってしまったか)
申し訳ございません。お調べいたしますのでお子様のお名前などを教えていただけますか。

○○○○(生徒の名前)です。

(おかしい?卒業していないはず)
申し訳ございません。お子様は先日、ご卒業されたんですね?

そうです。子どもから筒に入った卒業証書を見せてもらいました。

?。申し訳ございません。
うちの大学の卒業証書は筒ではなく楯(ファイル)に入っているんですけど。

え?
後ほど、相手からお詫びの電話がかかってきましたが、何ともいたたまれない気持ちになりました。
【困った電話③】そもそも訳がわからない電話
これは4月に多いような印象です。
本当に言っている意味がわからないものから、意味は理解できるがどうしようもないものまであります。

前者であれば、適当に「春だなぁ」と思いながら聞き流しますのが一番です。
後者のパターンとして以前こんな電話を受けました。

20年くらい前に学校に寄付をさせていただきました。

ありがとうございます。

今、とても生活が苦しい状況ですので、その時の寄付金を返していただけないでしょうか。

(いや、無理・・・)
ちょっと状況を確認しますので、お名前と寄付をした時期など教えていただけますか。
連絡先を伺い、電話を一旦切って倉庫などを調べたのですが、当然寄付の事実が確認できるようなものは見つかりません。
最終的に上席者とも相談し、丁重にお断りをさせていただきました。

とても丁寧な口調で返金を要求されるので、お断りするのを申し訳なく思いました。ただ、「寄付」なので返せと言われても返せないのが正直なところです。
「対応のしようがない」がこの種のお電話の迷惑ポイントになります。
まとめ
学校はホームページなどで電話番号を公表していますので、日々様々な電話がかかってきます。
特に高校事務室は、外部からの連絡の窓口になっていることが多いです。
そんな高校事務室にとっては、困った電話はできるだけかかってこない方がありがたいというのが本音です。
しかし、そんな電話がかかってきたとしても、気持ちを乱さずに「あとで話のネタになる」や「心の修行だ」と考えて、冷静に対処しましょう。
そして気持ちを切り替えて、校内にいる生徒に明るく声をかけてみることをおすすめします。
嫌な気持ちが少しでも軽減されますよ。
ご参考にしていただければと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。