

この記事は以下のような人を対象としています。
・やらなければならないとわかっているけど、最初の一歩が踏み出せない。すぐ行動に移すためのコツが知りたい。
私立学校事務員の仕事はルーティン化されて、単調になりがちです。
特に経理・会計業務は、学生生徒等の対応をする仕事に比べてその傾向が高いという実感があります。
同じような業務の繰り返しの影響で「今日もこの仕事か。面倒だな」と思ってしまい、すぐに手をつけることができないということがよくあります。
さらに、そうしたルーティン業務の着手の遅れにより、それ以外の「本当はやった方がいいこと」を後回しにしてしまった経験は、私自身一度や二度ではありません。
この状況はよくないと気づき、改善に取り組み、今では以前に比べて書類の溜めこみ等が少なくなりました。
そこで今回は、私が取り組んだ「すぐやる力」を向上させる方法、言い換えれば「実行力」アップのための方法で「これは効果があった」と実感できるものを3つご紹介したいと思います。
その3つとは以下のとおりです。
- できそうなことを5~10分だけやってみる
- 楽しいこととセットにする
- 実績を記録し「見える化」する
どの取組みも、何か大掛かりな準備は必要ありません。
3つとも私が実際に行動して、効果があったと実感しているものですので、同じようなお悩みを抱えている人たちにとっても、参考になると思います。
【実行力アップ法①】できそうなことを5~10分だけやってみる
以前にご紹介しました「継続力アップ」の方法にも当てはまりますが、とにかく心理的なハードルを下げることが、何かに取り組もうとする際には有効です。
例えば、経理関係書類のチェック業務。
金額から請求内容、予算の有無などチェック項目がたくさんあり、考えただけでも面倒で手をつけるのがためらわれます。
そんなときはまず、一番簡単なチェック項目を「とりあえず5分」と決めてやってみることをおすすめします。
先ほど経理関係書類の場合だと、書類を提出した人の名前の記入漏れがないかや、押印が必要な書類であれば押印漏れがないかといったところが取りかかりやすいと思います。
そうして選んだ項目のチェックが済んだら、それらの書類を一旦片付けてみてください。
そうすると、チェックが途中であることに居心地の悪さのようなものを感じると思います。
その感覚が生じたら、こっちのものです。
再び書類を取り出して、別の項目のチェックを始めてみましょう。
今度はおそらく「面倒」という気持ちが前よりもおさえられて、業務に取り組めるようになるはずです。
こうして、面倒な作業を少しずつ切り取りながら終わらせるようにすると、書類の滞留が解消され、スムーズに業務が流れるようになります。

私は書類の溜めこみグセがあり、クリアファイルにパンパンに溜まった書類の束を見て、「なぜ、毎回こんなに溜めてしまうのだろう」とよく自己嫌悪に陥っていました。
しかし、このやり方を問い入れたことで状況が改善され、他の教職員からも「精算が早くなった」とのお言葉をいただけました。
【実行力アップ法②】楽しいこととセットにする
これは資格の勉強のときによく活用しました。
この方法のおかげで、取りたかった資格を取得したという実績もありますので、紹介させていただきます。
さて、私も含めて多くの方にとって「勉強」や「自己研鑽」といえば、後回しにしてしまうことの代表格ではないでしょうか。
「やった方がいい」と思いつつも、どうしても「もう少し落ち着いたら」などやらない言い訳を作って、結局何もしない。
皆さんにもこのような経験があると思います。
正直なところ、私も数えきれないくらいこうした「やるべきことの先延ばし」をしてきました。
そんな私にとって、大いに役立ったのが「動画」の存在です。
最近では、インターネットで様々な資格の勉強に関する動画を見ることができます。
内容もわかりやすく、再生時間も工夫されていて、勉強を始めるきっかけには最適だと個人的には思っています。
この動画をうまく利用して、勉強にとりかかります。
まず、少しでも興味のある資格について動画を検索し、どんな動画があるかをチェックします。
チェックした中で、スキマ時間など空き時間に見ることができそうなものを選びます。
そしてその動画を見ることと、参考書を読むことや問題を解くことをセットにします。

動画を見ること=楽しいこと
参考書を読むことや問題を解くこと=楽しくないことをセットにするわけです。
例えば「動画を1つ見る+動画の内容に関連した問題を解く」のような感じです。
これを毎日のマイルールとして設定して続けるという方法になります。
「1日〇ページ、参考書を読む」とか「1日〇問、問題を解く」だけだと、そもそもマイルールに設定する気が起こりません。
しかし「動画を見る」なら、参考書や問題集を買う必要もなく、パソコンやスマホで手軽に行動できます。
気軽に「あの資格の動画、どんなものがあるかな」という感覚で着手できるので、ぜひお試しいただければと思います。

ただ、注意点としてはそのまま別の動画を見てしまう可能性があるという点です。
私は、何かの本で読んだ「額をタッピングする」という方法でこの誘惑を乗り切りました。
とにかく指で自分の額をタッピング(たたく)という単純な技ですが、気持ちの切り替えには有効だと思います。
【継続力アップ法③】誰でもできることを「マイルール」に設定する
これも①と同様に、継続力アップにも関係しますが、実行力アップにも効果があります。
その効果とは、「やればできる」という自己肯定感の向上により、新しいことにチャレンジすることへの心意的抵抗が軽減されるというものです。
例えば前述の経理関係書類のチェックの場合、「今日はこれだけ処理ができた」ということを手帳などに記録すると、仕事を進めることができているということを実感できます。
資格試験の勉強でも、同じことが言えます。
さらに加えると、点数化してみるとよりモチベーションが上がります。
「書類1枚につき1点」や「問題1問解答につき2点」など配点を決めておき、1日の合計得点だけでも記録しておくと、私の場合は「明日は〇点を取ろう」と前向きな気持ちで仕事や勉強に取り組めるようになりました。

「まずは1点だけ取りに行こう」と考えるようになり、最初の一歩を踏み出すスピードが以前よりも早くなったと感じています。
まとめ
・優先順位よりもスピードを重視して、実行力アップ
前述のとおり、私には先延ばしグセがあります。
それを少しでも解消したいと思い、時間術の本などを読みました。
そうした本の中には「緊急度と重要度でやることに優先順位をつける」という方法が紹介されているものもあり、実際に実行してみましたが、私にはこのやり方は合わないように感じました。
このような試行錯誤の中で、気づいたことが「手軽さ」や「楽しさ」など「着手するスピード」を重視するやり方の方が、私には合っているということでした。
私立学校事務員はルーティン作業が多く、かつ資格取得が直接稼ぎに反映されるケースが少ないという職業です。
それでも「やるべきこと」「やりたいこと」に素早く行動が移せるようになれば、周りからの信頼も得られるようになり、自身のスキルアップも達成できます。
この記事の内容が、少しでもその一助になれば嬉しい限りです。
最後までお読みいただきありがとうございました。